清内路地区の交じり合いの様子(その1) | NPO法人コモンビート
企業・自治体の方 学校関係者の方 お問い合わせ

清内路地区の交じり合いの様子(その1)

mini_不動滝.jpg初めて訪れた阿智村、清内路。
一番心に残ってるのは、姿見不動滝。
今も目を閉じると、あの涼しさと包み込む空気感、緑の匂いが甦ります。
目の前は岩なのに、そこから吹く風は、水が生んだもの。
水の温度もちょうど良く、全てを委ねたくなる感覚。
自然と呼吸がゆーっくりとなり、水と戯れたくなる。
                               


言葉で表してしまうと、その価値が伝わらないんじゃないかと思います。
あの場所にあるのは【 無 】でした。
あのまま何時間でもいれた気がします。
この移動の最中も、僕は岡本雄太さん(ゆうたくん)(←清内路の受け入れの方)と2人きりで、村の人はどんな毎日を過ごしているの?とか、僕の仕事の話とか、お互いの話をしてました。
村の人は公民館や役場で働く人が多いこと、ゆうたくんは、ガイドさんをやっていること(だから、説明がうまい!!)、もう少しすると花火を作りはじめること・・・
どんな話を聞いてても想ったのは、【人の距離が近い】ということです。顔が見える仕事が多い!村の人の為っていうのが大きいし、人が優しいしあったかいんです。
僕は、身体に傷があって、人と風呂に入ることは出来なくて…。でも、そんな中でゆうたくんが【足湯に行こう!】って言ってくれました。凄く凄く嬉しかったです。足湯→川→足湯という素敵なコースを回りました。
mini_足湯.jpg
車で、渡って大丈夫なの…?っていう橋を渡り、大自然の中の足湯。ゆっくりと身体があったまっていきます。川の流れる音、足湯のお湯の音、囁く会話の声、木々の揺れる音、風のニオイ、虫の声。
ゆっくりと流れる時間を感じていると【 コウは、本当に水が好きだなぁ 】とゆうたくん。そう、僕は水が大好きな少年なんです(笑)
そんな俺を見て、その音がしていた川に連れていってくれて、子供用に魚のつかみ取りのゾーンがあることを教えてくれました。
mini_川.jpg
そして、最後はみんなが入ってた温泉のすぐ近くの足湯に入り、みんなを待ってました。ゆうたくんは、僕を放り出してくれて、そんな僕を見て、楽しそうにしてくれて…なんだか、父親ってこんな感じだったような気がする…と想いました。
そこから、泊まった先は、花火師の漢の家!
ところが、想像していた【 職人 】ではなく、普通のちょっと寡黙なお父さん。原藤比虎さん。(ふじひこさん)奥さんは、ちぃちゃいおばあちゃん。僕は、もう祖父母が居ないから、些細な会話も嬉しくて…正直メモを取る手が止まってしまったことが何度もありました。
そうそう、原さんと桜井さんが多い地区なんだって!!
藤比虎さんを待ってる間に、お母さんがおつまみを出してくれました。
塩イカという、塩で漬けたイカ(山の中なので、腐らないように塩漬けにされている)と茗荷(ミョウガ)と醤油の和え物。これが、凄くおいしい!!茗荷は若干苦手だった僕ら男3人も、変な臭みがまったくなく、食感も清々しい茗荷をバクバク!イカもバクバク!イカの軟らかさに驚き、美味さに箸が進む!!あ、これ飲みたくなるなぁ…と密やかに想っておりました(笑)
mini_食卓2.jpg
そして、初めて見た【 ホウキ茸 】というキノコ。竹箒ってあるじゃないですか?学校で使ってたちょっと大き目のホウキ。あれに形が似ているから、【 ホウキ茸】というようです。この味付けは、キュウリの浅漬けを作る時に同時に漬け込んで手間も省いて調理しているとのこと!!
そんな中、子供な僕は、【 探検したい】と想い、屋根に出たり、わんちゃんと戯れますが、この子は、結構なお年寄りで、目もあまり見えておらず、耳も聞こえない子でした。それでも優しい目をしている子を可愛いと想いました。【ヤギがいる】と聞き、逢いたい!と想い、連れていってもらったら、親子のヤギが!!可愛いっっ!!ヤギ乳が凄く採れるようなのですが、若干クセがあるので、誰も飲まない…と言ってました。早起きすると、ヤギの乳搾り体験も出来るとか…?
お父さんが帰ってきたところで晩酌開始。食卓に、おかずも追加されます。
アジ・カツオを竜田揚げにして、野菜と合えて、マリネ風にしてくれたサラダ。(若い子が来るから…って恥ずかしそうにしてましたけど、頑張ってくれちゃうお母さんに萌え!)
大根の煮物と想って食べていたのは、夕顔(ゆうがん)とシーチキンの煮物。とっろとろに軟らかい夕顔とシーチキンでご飯2杯は食べちゃいました(笑)煮干でダシをとって、砂糖と醤油で煮込んであるそうです。
続いて出てきた、キュウリにトマト。
実は僕、野菜が嫌いなんです…(苦笑)それでも、何故かこの手が野菜を欲して…大きなキュウリは、シャキっとしていて、苦味や臭みもなく、キレイな赤色のトマトは粗塩でパクリ!!美味しい!
やっぱり、水なんですね。野菜が元気!!水が呼ぶこの村は、緑が生きている。
途中、安達亮(りょうちゃん)が泊まっていた、お向かいの原和信さんのご自宅にも遊びに行きました。2つのお家を行けたのは僕らだけじゃないでしょうか?(笑)既にお腹はいっぱいだったのですが、そこでは、千切りキャベツを頂き、あまりの甘さと軟らかさに驚き、切られていない夕顔を見て、僕はひとり縁側でビールを飲んでいました(笑)縁側、なかなか都内ではお目にかかることが出来ません…。
そうこうしてると、次男さんご帰宅!!
玄関に置かれていた竹炭をプレゼントしてもらいました♪そして、僕は、サクっとお風呂を頂きました。
遂に!待ちに待った花火の話。
22時くらいからかな。17年前のNHKに取材された映像を見せてくれました。清内路チームのみんなに見せてあげたいと言ってくれました。
【 小さな旅 】という番組でした。煙火有志会のメンバーさんなんです。この会は、下清内路諏訪神社・建神社の秋季奉納煙火の花火を作っている会で、狭い境内の中、囲い櫓を今も利用して行う仕掛花火は、他では感じることのできない花火のようです。
長野冬季オリンピック閉会式にも参加していたそうです。火研(ヤゲン)という道具で火薬をすり合わせていきます。連続しての長時間作業は出来ないので、交代交代で行います。竹筒に縄を巻きつけ、火薬をつめていきます。空気が入ってしまうと、爆発してしまうので、集中し、「もっこ」という道具で余分な空気を抜きます。
大きな花火だと火薬15kgを使い、40人近くの人が一ヵ月半かけてすっていくそうです。そんな村の人が力を合わせて花火を作り上げていく映像が流れ、「これ、ジョージだろー」など、村人の誰かが映る度に、嬉しそうな顔をするみなさん。同級生や近所の人と何十年も交流があることが羨ましく想えました。
昔は出作り小屋というものがあり、そこでタバコをつくり、タバコを行商したことで、花火の技術を学んだそうです。そういえば、渋谷にある塩とタバコの博物館に阿智村で作られていた葉タバコが飾られているそうなので、今度誰か一緒に観に行きませんか?
山地なので、畑を作ることは難しく、桑畑を作っていました。桑の葉は、蚕が食べるもの。蚕の話を聞いてると…おっと、来ました。【 絹の花】という代物!聞こえはキレイですが…これ、ひびの甘辛煮です…。
mini_蚕のさなぎ.jpg
蚕のサナギを醤油やカツオエキス、みりんなどで煮てるんですね。勇気を出して…食べてみると…
意外とカルシウムな味しかせず、食べれるものですね(笑)
そうそう、次男さんは、東京に来た時に、ドブネズミの大きさに一番驚いたと言っておりました。
話しながら、飲みながら、ウトウト…12時頃には就寝。
朝の放送で起こされて、僕はどうしても朝ごはんを食べたくて、前の日に甘えん坊をしたら…お母さんのご飯と味噌汁と豚肉の炒め物が用意されておりました。朝からご飯二杯を頂き、お礼を述べて、僕はみんなより一足先に帰路に着きました。
東京に着くと・・・ あ、空気が硬い。
家までたどり着き、僕の家のそばは、マンションも少ないし、空が広く見えるけど、いかんせん【 水
】ってないなぁーと想いました。近くに川はあるものの、入れはしないので…。
その後は、ご周知の通り、ブヨさんにやられ、いまだに苦しんでおります…トホホ
次に阿智村に僕が行けるのは、10月…。きっと秋をいっぱい感じられるんだと今からワクワクしています。紅葉が楽しみです!!