「日常からひらめきが生まれてる」木山 千尋 | NPO法人コモンビート
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「日常からひらめきが生まれてる」木山 千尋

「日常からひらめきが生まれてる」木山 千尋

夫を喜ばせたい

「いつも観ている番組で募集していて、直感でやってみたいって思った」
現在、テレビ番組の料理対決企画に挑戦している木山千尋さんは、飾り気のないシンプルな言葉で話す。
番組で挑戦者が披露するのは、個々で考えたオリジナルレシピである。
それをプロの料理人が審査し勝者が決定する。
優勝するとレシピ本が出版されるとあって、プロ並みに料理上手な主婦や、すでに料理研究家として活躍している女性などが挑戦している。そんな中、彼女は見事予選を勝ち抜き準決勝進出を決めた。
彼女のレシピは、誰でも作りやすいように工夫してあり、簡単だが味は本格的である。盛り付けもプロの料理人にはない彼女ならではの発想で、家庭料理らしい暖かい雰囲気をだしており、審査員からも高い評価を得ている。
彼女は、2010年に結婚し現在は夫と二人暮らしである。
妻であり主婦である彼女の料理のアイデアは、どこから生まれるのだろうか?


「いつもベースにあるのは、夫を喜ばせたいという想い。だから自然に夫の好きな豚肉を使う事が多いし、あとは冷蔵庫にある材料を組み合わせたり、玉ねぎに顔をつけたらもっと楽しいかもとか、なにげない日常からひらめきが生まれてる」
テレビ画面の中の彼女も普段と変わらず、実に自由でしなやかで美しい。
プロの料理人や大勢の番組スタッフが見ている中、緊張やプレッシャーを感じてはいないのだろうか?
「もちろん緊張やプレッシャーは感じる。でも、少しでもダメだって思ったらそこで終わる。気持ちでは負けないように、迷いを捨てて自分を信じるようにしている。今後も後悔しないように、やれる事をやるだけ」
「日常からひらめきが生まれてる」木山 千尋

私は両親に恵まれている

そんな彼女の一度決めたら迷いがない行動力は、以前からとどまる事を知らない。
高校時代、食の細い友人を心配した事がきっかけで、栄養学に興味を持ち、栄養大学に進学する。
「大学在学中は、正直、あまり勉強しなかった。大学を卒業することができれば、自動的に栄養士の資格を取得できるけど、学費を出してくれた両親へ恩返しするためにも、管理栄養士の資格は絶対とりたいと思った」
そこから猛勉強を開始し、難関である管理栄養士の国家試験に合格する。
大学卒業後は就職はせず、在学中に偶然知った、NGOピースボートが企画する地球一周の船旅に参加。船でコモンビートの存在を知り、帰国後はミュージカル『A COMMON BEAT』にキャストとして参加する。
そしてワーキングホリデーにも興味があった彼女は、一年間、ニュージーランドでファームステイを経験する。
「いつも、両親には何も相談せずに全部自分で決めてしまう。そんな私を両親は、否定せずに受け入れてくれる。楽しく行動している娘を見て、『産んでおいて良かった』と言ってくれた。好きな事ばかりやっている娘に対して、そんな言葉をくれて、私は両親に恵まれている」
彼女の自由な行動力や自分を信じるチカラを揺るぎないものにしているのは、彼女を信じ、応援してくれている家族の存在があってこそだ。
「今、テレビ番組の料理対決に挑戦しているのをみて、両親は『やっと資格が生かせているね』と喜んでくれているし、夫もいつも一番近くで応援してくれている。とても心強い」
そんな彼女に将来の夢を尋ねると、
「海が見えるキッチンで、未来の自分達のこどもと一緒に料理すること」と柔らかい表情で答える。
彼女の『ひらめき』には、家族への想いや今までの数多くの体験から得たインスピレーションがたくさん詰まっている。
これからの人生で彼女は、どんなひらめきで家族を幸せにするのだろうか…。

 木山 千尋さん

木山千尋(きやま ちひろ)

NGOピースボートが企画する地球一周の船旅に参加した時、コモンビートの存在を知る。ミュージカル『A COMMON BEAT』1、2、3、6、15期とキャスト経験豊富。2、3、6期ではスタッフとしても活躍。
趣味は料理、裁縫(最近はフェルトでお菓子作り)、ボクササイズ、フラダンス、泳ぐこと
現在、日本テレビの情報番組ヒルナンデスの企画『レシピの女王』に挑戦中