周りと違う、自分だけの就活を See the difference〜学歴フィルターってなくせるんですか?〜 開催レポート | NPO法人コモンビート
企業・自治体の方 学校関係者の方 お問い合わせ

周りと違う、自分だけの就活を See the difference〜学歴フィルターってなくせるんですか?〜 開催レポート

9/7(水)、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)をテーマに、違いを知り、違いと出会い、違いとつながっていくための「See the difference」の第20回が開催されました!今回のゲストは、大学イノベーション研究所 所長の山内太地さんです。

ゲストの山内さん(下)です

学歴フィルターとは、就職活動において、企業が採用する学生を学歴によって選別することです。
今回の企画の経緯は、私自身が就活生であることにあります。私は普段はコモンビートでインターンをしながら、「私自身も多様性の一部である」と認識し、Well-beingで過ごしていますが、就活を控えた身として「学歴フィルター」という言葉を聞くと、急に格差社会に閉じ込められたような気分になります。そのため、学歴の「違い」によって生まれる生きづらさをテーマに企画しました。
今回は、就活を控えた大学生や、社会人の方、企業人事担当の方が参加してくれました。

山内さんの異色の経歴

山内さんはなんと、日本にある約800個の大学全てに行ったことがあります。20年かかったそうで、今でも新しい大学が創立されると足を運ぶそうです。
現在のご活動は、高校生への講演、本やYouTubeでの発信、大学のコンサルタントをされています。

学歴フィルターってどこから生まれたの?

どの企業も学歴フィルターを公言していませんが、学歴による差別や区別は実際に存在しています。
しかし山内さんは、学歴フィルターは学生のコンプレックスによって、個人の中から生まれている面もあると言います。「私は有名な大学じゃないからきっと有名企業に入れないに違いない」という考えや、有名企業に入れなかった際に、「これは学歴フィルターだ」と思うように、自分の中で循環しているという山内さんのご意見に、うなずく方や、悩んだ表情をする方もいました。

学歴のコンプレックスはどうすればなくなるの?

では、このような個々から生まれる学歴のコンプレックスはどうすればなくせるのでしょうか。それは、自分の専門性や、スキル、能力、過去の経験などに、他の人との「違い」を見つけると良いそうです。企業も、学歴ではなく、このような他の人との違いを見ているそうです。そしてさらに、入りたい業界や企業に、その自分の個性や能力を合わせていくと良いそうです。自分の得意な分野で得意な職業に就けば、学歴のコンプレックスはなくなっていくという言葉に参加者のみなさんも頷いていました。

私は、ここまでのお話を聞いて、周りと同じでは無い「自分の就活」をして良いのだと気づきました。しかし、入りたい業界や企業もわからない、そして自分の専門性、スキル、能力、過去の経験などの、他の人との「違い」もわからないという、新たなもやもやが生まれました。

やりたいことが見つからない・・・

やりたいことや、人との「違い」はどうしたら見つかるのでしょうか。
山内さんは、「困ってる人や、困った問題を探してみて」と教えてくれました。そしてその中で、私なら解決できると思えるものを探してみると良いそうです。さらに、みんなが取り戻すべきなのは赤ちゃんの頃の好奇心だとも教えてくれました。純粋な好奇心を持って、「この会社なんで儲かってるんだろう?」「この製品なんで売れてるんだろう?」と考えてみると「この会社面白そう!」「この人生面白そう!」というのが見つかるというアドバイスに、心が少し楽になりました。

これまでのSee the differenceの「違い」の捉えかたとの違い

これまでのSee the differenceは、「一人ひとりに違いがある」というスタンスでしたが、今回は「自分に他者との違いを作っていく」という、今までとは違う考え方です。学歴の「違い」というコンプレックスを、他にある「違い」で乗り越えていくという新しい考え方に面白さを感じました。人との「違い」を活かしていけばいくほどコンプレックスがなくなり、自分らしく生きられる。そしてその自分らしい生き方は人の数だけあるのだと思うと、学歴も、やりたい仕事も、就活の方法も、周りと違って良いのだと思えました。

あなたの人生!幸せを追い求めて

「学生さんは、一人一人、自分の幸せを追いかければ良い」という山内さんの言葉が印象に残っています。自分に合う快適な空間が絶対にあるはずだから、自分の直感や好奇心に耳を傾けて、探してみてほしいと言っていました。大きな選択をする際には、保護者や周りの人が言う「良い大学」「良い会社」「良い生き方」が耳に入ってきますが、山内さんは、「親の人生じゃ無い!あなたの人生を生きて!」そして、「本当にやりたいことを我慢して、親や世間が良いと思うところで働いている人はたくさん居ると思うが、今日ここにいるみなさんはそっちの道には行かなくて良い」とメッセージを残してくれました。

私のもやもやした気持ちからこの企画を立てましたが、イベントが終わった時にはとてもスッキリした気分でした。自分の好奇心、自分の興味、自分の直感を信じて就活して良いと思えたからです。
この日以降、直感に従って今までより少しわがままに生きている気がします。そして、入りたい業界に自分の個性や能力を合わせていくという意味で、ユニバーサルマナー検定の受検を決めました。このイベントの企画が前に進むきっかけになりましたし、これからの未来にワクワクしています。

イベントの最後は、明日から実践したい小さな一歩をシェアする「アクション宣言」!
学んだことを自分の生活にどう活かすか?を考えるのもこのイベントの魅力です。

「アクション宣言」では参加者の方から多くのポジティブな言葉を聞くことができました。いくつかご紹介します。

「フィルターにこだわりません!!」
「自分は自分!!自分の就活をする」
「やろうと思ってた資格の習得をやめます!」
「ずっと俺のターン!」
「もっとわがままに生きる」
「悩んだらケーキを食べて寝る」

ゲストの山内太地さん、参加者のみなさん、学びある時間をありがとうございました!

次回の11/2(水)開催のSee the Differenceのテーマは、「対等な対話はアイコンタクトから」です。ぜひお楽しみに!

インクルージョンチーム 学生インターン
橋本佳恋(かっきー)