「違い」と出逢う冒険へ! ーある新人航海士の手記ー 第1章 第1話「海が苦手な航海士」 | NPO法人コモンビート
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「違い」と出逢う冒険へ! ーある新人航海士の手記ー 第1章 第1話「海が苦手な航海士」

『Diversity Journey』とは、「違い」を切り口に「わたし・あなた・社会」に向き合い、対話とアクションを通して「多様性への身だしなみ」を学ぶ、1ヶ月間のオンラインプログラムです。

参加者の方は船の乗組員として「多様性という大海原に繰り出す船旅」というワクワクする世界観の中へ飛び込んで学ぶことになります。

そんな旅の内容を伝えるのは、長期インターン生・ジュン。
彼女はこの船の新人航海士として乗船し、船内で起こったことを記録しているようです。

ではさっそく、今回は10月15日(土)、16日(日)の旅について書かれた彼女の手記を一緒に覗いてみましょう!


【一日目】

2022年10月15日(土)

▶︎出航式 at 9:00

現在私は船の甲板の上にいる・・・ような感覚をオンライン上で感じている。
バーチャル背景には大きく白い船と深く青い海が映っており、この旅がついに始まったことを意味していた。

しかし、私は海が苦手だ。
どこまで続いているかわからない広さに萎縮したり、うまく泳げないと溺れてしまうことに不安を感じたりしてしまうからだ。
この多様性の大海原でも同様に、「わからない」「できない」という感覚を持つことがこの船上でもあるだろう。

そんな乗組員をメインでサポートしてくれるのは、ナビゲーターの上原紗英(ぽす)さん。「ひとりひとりの違い」と向き合いながらこの船の舵を取っている。
大学生の橋本佳恋(かっきー)さん、市役所で働いている宇佐美誠(うさぎ)さんもサポートメンバー。
他にも、船長であるコモンビート理事長の安達亮(りょう)さん、船内図書館の司書であるコモンビート事務局長の花宮香織(はな)さん、毎朝届くラジオのパーソナリティを務める王健治(ケンジ)さんといったメンバーがD&I(ダイバーシティアンドインクルージョン)を知るためのサポートしてくれる。

この6人のナビゲーターと13人の乗組員は、この世界観を楽しみながら多様性について学ぶ1ヶ月を共にする。
今日はその記念すべき初日。
お互いのコミュニケーションを通して、陸に戻った後の自身の道を決めていくための旅なのだ。

▶︎D&I概論 at 13:00

世界の海洋生物の種類は予想するだけでも1000万以上いるという。
なんて途方もない数だと思うが、人間の個性・属性・特性の組み合わせはきっとそれ以上にあるだろう。
同じ魚でもそれぞれが異なるように、人間にも男性と女性、日本人と外国人、年配と若者、健常者と障害者、マジョリティとマイノリティ、といった属性やカテゴリーの「違い」、そして、同じ属性だとしてもその中の一人ひとりに違いがある。

このD&I概論では、そういった多様な組み合わせを取り囲む言葉の数々を学んでいく。
インターセクショナリティ、マイクロアグレッション、無意識バイアス、今まではよく知らなかった言葉を通して世界を見ると、次第に誰かの痛みの輪郭がはっきりしてくる。

この概論を担当する船長(理事長・安達亮さん)は言う。
「多様性について考えていくと苦しいこともあるけど、それに対してどんなアクションをしていけるかもポジティブに考えていきたい」と。

「違い」に気がつき始めた私たちには一体何ができるのだろうか。もちろんその問いにさざ波は答えてくれない。
そんなことを考えながら、1日目を終え眠りにつく。

【二日目】

2022年10月16日(日)

▶︎DJ Radio at 9:40

この旅の朝は早い。眠い目をこする私を起こすかのごとく、モーニングコール代わりのようなラジオが流れてくる。
この多様性についての情報発信ラジオ、通称『DJ Radio』のパーソナリティを務めるのはアメリカ在住の王健治さん。

彼から出てくる言葉に耳を傾けることで、自然と自身のアイデンティティとはなんだろうかと考えてしまう。
そうして自分について知っていくことで、相手のことを理解する一歩に繋がっていく。

この時間では受動的に聴いているだけでなく、私よりも人生経験が多い社会人の人達も、頭や心で色々なことを迷って「自分とはなにか」「どうしたら他者に歩み寄れるか」を話し合う対話の場だったりする。

こうしてインプットとアウトプットを繰り返しながら、船の上のコミュニティの中で乗組員たちはお互いに刺激し合っていく。
陸にいた時よりも私たちはたくさん自分の感じたことや考えたことを表現することができ、潮風のように自由になれている気がした。

▶︎船内図書館 at 11:15

この船内には、世界を知って自分の想像力を豊かにする方法が他にもある。
それは船内図書館で本を読むことだ。
ここには多様性に関係するテーマの書籍が揃っており、司書さん(事務局長・花宮香織さん)がおすすめの書籍を紹介してくれる。

今回紹介されて船内で読んだのはこの2冊。
『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
『82年生まれ、キム・ジヨン』

物語を読むということは、その物語の登場人物を通して出来事の追体験をすることだ。
この2冊とも、自分自身が経験したことのないような社会に溢れる「壁」を主人公から感じることができる。
アジア人であること、女性であること、それらの属性がどんな意味を持つのかは読んでみて初めてわかる。

ここでも乗組員同士の対話の場が設けられており、それぞれの個性が違えば内容に対する着眼点も違う。
本というものを共通言語にして一人一人の思考が展開されるこの図書館の中では喋り声を遮る物や人はない。

そうして賑やかな時間も終わりを迎え、あっという間に二日目の星空を眺めている。
ようやく自分が多様性の大海原にいるのだという実感が湧き始めてきたかもしれない。

「多様性」という壮大なことを自分が今いる場所だけから見ていても、ほんの一部しかわからないのだ。
だからこそ他の誰かと共に色んなことを見ることで、大海にも物怖じしない視野をいつか手に入れることができるだろう。

このDiversity Journeyで、私たちはもっと遠くへ進んでいく。


うーむ・・・ふむふむ・・・なるほど・・・。
どうやら彼女や乗組員の中に色んな発見やモヤモヤが生まれたみたいですね。
スタートから盛りだくさんの二日間でしたが、まだまだ彼女たちの旅は始まったばかり。
これからの旅の中で一体何を知って、何を得て、どんな行動を起こしていくのか。
どうぞ最後まで一緒に冒険を見届けてください!

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