すべてに今、感謝して | NPO法人コモンビート
企業・自治体の方 学校関係者の方 お問い合わせ

すべてに今、感謝して

18期の公演にご来場いただき誠にありがとうございました。
ただただ、この日があることが奇跡のように感じます。
— 
18期が始まる直前の3.11に震災が起こり、18期の公演は一度中止になりかけた。
でも、私たちはスタッフにその行方を託し、スタッフはキャストに託した。
キャストもいろいろと迷ったに違いないでしょう。
周りの理解を得るには大変な時期だったはず。
キャストも、その出演に理解をしてくださったみなさまに、ただ感謝の気持ちでいっぱいです。
 
運営での悩みは、余震と停電。
3ヶ月後に直下型地震が来ると噂される中で、キャストの安全を守れるか、公演当日が停電とならないか、ということ。
初日の施設は被災者の受け入れに充てられ変更し、安全を確保できない中で毎回のように避難経路を確認することを徹底。
そして国をあげての節電があったからこそ、電車が走り、当日に電気が消えることはなかった。
すべての人の協力があったからこそ、ステージに光りが灯った瞬間。
電気がついていることだけに、大きな感謝の気持ちがわき起こりました。
 
いつ中止となってもおかしくない、そうした腹づもりをしたキャストとスタッフはとても強かった。
思い出せば、コモンビートを始めた初期の頃のような腹のくくり方。
みんなの意識がとても高かった。
初心に返ることができた。
大切なものが何か、と。
 
きっと、何かがあっても、どうにでもなるはず!やってみせるぜ!
そんな気にさせてくれたのは、これまでを支えてくれた様々な人たち。
過去に参加した2000人近いキャスト、7万人近いお客様、当日を応援してくれるウェルカムキャストや、技術さん、作品を作ったみなさん・・・
多くの人が今回、私たちにチャレンジする機会を与えてくれた。
このチャレンジは、そうした人が支えてくれたからこそ。
僕らは一人で生きていない。そのことに、気付かせてくれました。
 
同じように私たちの現代があるのも、過去の様々な人たちのおかげ。
いろいろと問題はあるにせよ、こうした社会が成り立っていることも、私たちの生活が豊かであることも、貴重なこと。
歌を歌い踊り、健康で毎日生活ができるのも、育ててくれた親があり環境があったこと。
もちろん、これらがとても繊細なバランスの上に成り立っていることも、思い知らされたこの時間。
あたりまえが当たり前でないこと、それを強烈に刻まれた体験。
とても貴重なこのことを、心に刻んでいきたいと思います。
 
いま、すべてに感謝して。