Meet the world:vol.27 中学校でのワークショップ in Lacey/Washington | NPO法人コモンビート
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Meet the world:vol.27 中学校でのワークショップ in Lacey/Washington

みなさん

こんにちは!もっぴー(三矢楓)です。

Sacramento/California州の次はLacey(レイシー)/Washington(ワシントン)州へ。
Oregon(オレゴン)州を抜けて約15時間のバスドライブ。
写真はWashingtonの首都Olympia(オリンピア)でのショーのプロモーション

今週は中学校でのワークショップが多い1週間でした。
Laceyの学校はネイティブアメリカンの言葉が名前の由来になっているのが特徴です。
これまでは幼稚園、小学生向けに多様性を学ぶワークショップとして歌を一緒に歌ったり、
絵を描いたりして遊ぶ感覚でクラスを作ってきましたが、
中学生向けにはより考えを深める「Take a stand」と「Civility Workshop」というワークをしました。

-Take a stand
教室の真ん中に皆が立つところから始まりトピックに対してyes, noの2サイドに分かれて、理由や意見をシェアします。
ディスカッションはせず、あくまで自分の考えを発信する、違う意見を傾聴するアクティビティです。

質問は
・生まれ変わるなら、男性・女性どちらになりたいか
・将来住むなら自分の国が良いか、他の国がよいか
・自分の国は世界の中でポジティブなイメージがあるか
・25年がの世界は良くなっていると思うか
など沢山の質問を持っていてクラスの様子を見ながら選んでいきます。

-Civility Workshop
アクティブリスニングを学ぶワークショップです。
自分の強い意見があるトピックは何か、反対の意見を持つ人と話すとき、
何が難しいのかなどをディスカッションしながら多様な意見に対して敬意をもってコミュニケーションをとれるように練習をします。
ワークショップの中で、アクティブリスニングの説明動画を使うのですが、これが結構わかりやすいので是非見てみてください!
英語ですが、イラスト付きなので分かりやすいです。

中学生のクラスは思ったよりも難しかったです。。!
ワークショップの途中で喋る喋る、参加しようとしないなどクールに振る舞うお年頃。
(私の学校も中学生はそんなもんだった。笑)

ですが、悪いことばかりではなくて、
踏み込んで聞いてみると意見の背景が見えてきて小学校のワークショップよりもリアリティが強くなった感じです。
社会問題として、Laceyのエリアの学生の30%がホームレスの危機に直面していると聞きました。
特定の家を持たずに車や場合によっては路地で生活をしているそうです。
服が十分に無くて学校に来るのが恥ずかしいという思いをしている生徒が少なくないそうです。

そして驚いたのが、地球の未来に対してネガティブな意見がすごく多いこと。
Take a stand のワークショップのトピックで「25年後の世界はよりよくなっていると思うか」という質問に対して、30人クラスのほとんどがNoのサイドを選びました。
「環境破壊」「戦争が起こるかもしれない」「貧富の差」などが25年後の世界を想像したときに出てくるイメージでした。
ネガティブなのが良い悪いというのではなく子ども達が見ている世界に驚きました。一方でなぜそう考えるのかも理解できます。

私達のショーの中には「Shining Light Challenge 」というシーンがあります。
キング牧師の「光こそが世界を変える」という言葉を引用して、
ノーベル平和賞受賞者にならずとも、1人1人の小さな行動で世界をより良くしていこうと伝える場面があります。

Take a stand の最後の質問は、「自分達で世界を良くできると思うか」
この答えには半々に分かれました。
「自分は怠け者だから」「自分1人の力は小さすぎる」というNoの答えや
「自分が良いことをすれば周りに波及するかもしれない」「小さいことだけど笑顔で人に挨拶をすることは私にできることかもしれない」というYesの答え。
最初はざわざわとしていた教室も相手の意見に耳を傾けたり、
自分の意見を伝えようと頑張っていたり1人1人のShining Light Challengeが見えた気がしました。

この日も学校の子どもたちからたくさんの学びをもらいました。

もっぴー(三矢楓)