【33期中部】「虹」が示す姿 | NPO法人コモンビート
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【33期中部】「虹」が示す姿

「もう最後なんだね」
声が聴こえた最後の練習合宿の朝。

泣いても笑っても、
これが本当に最後の二日間。

合宿初日は9月19日(土)。

琵琶湖のほとりにある
「びわ湖青少年の家」が締めくくり練習の舞台。

100人がミュージカルを創りあげるために、
最後の時を過ごします。

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「もっと時間が欲しい」

100人の心には、
どこかそんな思いがあったのかもしれません。

僅かに不安な面持ちが見えることもありました。

それも、
多くの方に「A COMMON BEAT」の素晴らしさを伝えたい!

観てくれた人が、
何かを感じて、
明日の原動力にして欲しい!

真剣にそう願う100人がいたからこそ、
芽生えた感覚だったのでしょう。

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本番公演を想定した2回のシーン全通し。

本番さながらに行われる、
この練習は全員のボルテージを大きく引き上げるものでした。

今まで積み上げて、
創りあげてきたものを「全部出し切る!」

舞台袖で目を瞑る私達。

その瞼の裏に映るその光景は、
舞台の向こう側に見える観覧席。

私達100人だけでなく、
観る人も含めた全員で創りあげていく舞台。

様々な想いがこみ上げる中、
進み出した一歩。

そこには、
朝とは違う大きな自信の表情が漲っていました。

100人の個性が響き合う。

この姿を、
「虹」と表現した山内優弥(ゆうや)さん。

私はその言葉にとても大きな意味を感じました。

4つの異色の大陸があり、
それが最後には煌めき合う。

まさに個性の響き合いがテーマになる、
このミュージカル。

ただ混ざり合ってしまえば、
光は色を失ってしまう。

それは個性の響き合いとは呼べないものでしょう。

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「違いがあっていい」

違いを認め合いながら、
その存在と共に明日へ向かう。

この虹という一文字は、
そのことを教えてくれました。

どの色の存在もしっかりと認識できる虹。

境界にはその色と色の間が存在し、
全てが単一にはなり得ない。

様々な色が、
そこにありながら、
色彩を失わずに存在できている。

この素晴らしさは、
私達の心に何かを訴えかけてくれます。

だから、
見る人を感動させてくれるのではないでしょうか。

「あっ虹だ!」

どこか心が踊る感覚。

彩る光の輪を見つけて、
思わず叫んでしまいます。

誰もが経験していることでしょう。

私達の目指す姿は、
そんな身近なところにあったのです。

100人いれば、
100通りの考え方が生まれる。

想いもどれも100通り。

ただの一つも、
同じ人はいないのです。

でも、
「それでいい」

いや、
それだからこそ、
この世界は面白いのだと感じます。

見知らぬ100人が、
今こうして笑い合い、
涙しながら語り合えること。

それだけでも、
十分に価値があるものです。

「もう最後なんだね」

この言葉には、
寂しさや不安の中に隠された、
虹への出発の灯火があるのだと、
私は強く信じています。

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以上、
最後までお付き合い頂き、
ありがとうございました。

ちょっとだけ…
ほんのちょっとだけ変わり者の足立悠介(ゆうちゃん)が、
お届けしました!

33期キャスト 足立悠介 (ゆうちゃん)