歴史・人との「交じり合い」もざいくツアー第2弾! | NPO法人コモンビート
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歴史・人との「交じり合い」もざいくツアー第2弾!

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皆さんこんにちは!
もざいくプロジェクトメンバーの渡邉聡美(ベッキー)です。
今回は、9月の19日(日)、20日(祝)に行われた第二回交流ツアーの模様をレポートします。


少々のトラブルに見舞われつつ、バスで新宿を後にした一行。
車内では朝食を摂ったり自己紹介などをしながら阿智村に向かいます。
しかし連休初日ならまだしも、2日目の朝というのにバスがなかなか動かず、八王子まで2時間くらいかかるという大渋滞に巻き込まれでしまいました。
村に着く時刻が全く読めず、日帰り予定だったメンバーが急遽、石川SA(東京都内)で降りることに…残念。
この先は相当長いことが分かっていたので寝ようかと思ったのですが、ミュージカルの15期メンバーとの再会が嬉しくて、想像以上に興奮。
結局、2時過ぎに阿智村に到着するまでの6時間半をしゃべり通し、全く眠れませんでした。
到着後は2班に分かれて行動となります。
前回ツアーに参加したAチームは、地元の子供達からお年寄りまで皆が参加する清内路地区の大運動会に参加しました。
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今回が初参加のBチームは、阿智村スタッフの折山さんナビゲートで駒場地区を歩いて散策します。
最初に訪れたのは信玄公を火葬にした長岳寺。
当時は珍しかった火葬を行ったのは、野田城の戦いで病に倒れて甲斐に戻る途中で亡くなったのを隠す為です。
お骨にすれば、こっそり持ち帰れますね。
住職さんからそんなお話を聞いたり、信玄公ゆかりの品々を見て回りました。
次は廃業した銭湯でお話を伺いました。
ここには先日、東大の研究室の学生さん達も見学に来たそうです。
展示してあった写真は、どれも宿場町最盛期の賑わいを今に伝えるものでした。
どれくらい栄えていたかというと、例えば歯医者さんだけでも3軒あったとか。
八百屋さん、洋品店、雑貨屋さんなど、どんな業種でもお店が競合していて兎に角活気があったらしく、説明して下さった方も嫁いで来られた時に「ここに来れば何でもある!」と感動されたそうです。
再び歩いて安布知(おうち)神社へと向かいます。
入り組んだ坂道を上り、戦時中に黒く染められたという蔵や、
あふちの関跡で、夜鳴き石と西行法師の杖から芽吹いたという逆さうつぎを見ました。
安布知神社ではお話を聞いたり、ご神体の写真を見せて頂いたりしました。
天井には大きな龍の絵を始め、鳥や虎などの絵が一面に描かれています。劣化してしまってはいますが、とても
綺麗でした。創建当初はとても華やかだったのだろうと想像出来ます。
夕刻、駆け足気味の散策を終えてバスに乗り込み、清内路地区運動会の打ち上げに合流しました。
混ぜて頂き有難うございます。
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冒頭、コモンビート側の代表からも挨拶をさせて頂いたのですが、「コモンビートをいくら説明しても、見て頂かなければ分からない!」ということで、いきなり「願いを乗せて」というミュージカルナンバーの合唱をすることに。
突然のことに戸惑いましたが、まさかのアンコールまで頂けて良かったです。
交流会が始まる前は完全に分かれて座っていたのが、次第にお話をしたり杯を交わす様になっていき、最終的には会場が一体となりました。
もざいくプロジェクトのテーマである「交じり合い」が目に見える形で現れた様に感じました。
その後は、ドッキドキの民泊。
1~4人に分かれ、車でそれぞれのお宅に向かいます。
私は、この日の散策にも同行して頂いた折山さんのお宅にお世話になりました。
温泉上がりのビールを皮切りに、清内路の伝統野菜の赤根大根を使った焼酎、そして非売品のお酒とご馳走になり、締めは奥様お手製の米麹おむすび。
ちょっと辛いのですが、これが絶品。
色んなお話をしたり、雛祭りの期間中に町中に飾るお雛様を見せて頂いたり、民謡を歌ったり、夜の庭園から星を見たりと、賑やかに夜は更けていきました。
翌朝は6時前に起床。
何でかって?昼神温泉の朝市へ連れて行って頂く為です!
早朝にも関わらず、ものすごい人手にびっくり。
沢山のお店が軒を連ねていて、野菜や果物から加工品、工芸品に至るまで、ありとあらゆるものが売っており、試食もどれだけしたか分かりません。
歩き回って疲れたお客さんの為か足湯まであります。
滞在時間はおよそ1時間でしたが、最高に楽しかったです。
案の定買い過ぎてしまったので、カバンに詰まるか心配……。
帰宅した私達を待ってくれていたのは、テーブルに乗り切らないくらいの豪華な朝食。
野菜は全て家庭菜園で摂れたものだそうです。
昨日の米麹も再び登場。何杯でもご飯が食べられます。
作り方を伺ったら、教えて頂けただけでなく、何と瓶詰めまで頂きました!
まさかのお土産に思わずはしゃいでしまいます。
最初から最後まで、何から何まで良くして下さって感動しました。本当に有難うございました。
食後には生絞りゴーヤバナナジュースで元気100%。
意気揚々と集合場所へ向かいます。
2日目も2班に分かれて行動です。
Aチームは清内路地区の自然めぐり。名物の一番清水へ行くというのでペットボトルを託し、私達Bチームは園原地区へと向かいます。
バスの中では昨夜の民泊の様子などを語り合いました。
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信濃比叡の石碑の前でマイクロバスに乗り換え、くねくね曲がった山道を上って行きます。
途中で通りかかった駒つなぎの桜は、源義経が奥州に下る時に馬を繋いだと伝えられています。
まず最初に来たのは神坂神社。
林の中でひとつの石段が、鳥居へつながる道と、その奥につながる道とに分かれていい雰囲気です。
石段を上り切ると、古代東山道に出ました。
これは支配の道・防人の道・徴税の道という3つの役目を負って作られた、約1000キロの長い道です。
中でも神坂峠は最大の難所と言われ、峠越えをする旅人達の休息場所としてこの辺りは栄えました。遥か昔には
ヤマトタケルも越えたそうです。また、あまりの過酷さから数多くの歌に読まれたり文学作品に登場してきました。
ただの山道と言ってしまえばそれまでなのですが、向こう側から呼ばれている様な、どうにもこの先へ進んでいきたくなる、不思議な空気をまとった場所でした。
樹齢2000年のご神木もまるで魂が宿っているかの様な迫力です。
それから、源氏物語にも登場する園原のシンボル、ははき木を見に行きました。
山道を登って登って、着いた!と思ったら……「あれ?」
思わず言葉に出すと、案内人の方から「そう言われると思ってました~」との返答。
何でも昭和33年の台風で倒れてしまい、今や数メートルしか残されていないのだとか。
幹を叩いてみても軽い音がしますが、横幅はなかなかのものなので、相当大きな木だった面影はありますね。
道に転がっている小さないがぐりでサッカーをしながら山道を下っていくとお迎えのマイクロバスと遭遇したので、乗り込んでビジターセンターの「ははき木館」へ。
中では古代東山道の立体模型で神坂峠を越えるのががいかに大変だったか視覚的に学んだり、過去どういった作品に登場したのかなどを説明して貰いました。
マイクロバスから観光バスに乗り換え、Aチームと合流します。
いよいよ、今回のプロジェクトメンバーが誰も足を踏み入れたことがない浪合地区へ!
浪合学校の横にある鳥居をくぐり、浪合神社へ。
158段というので数えましたが、各人が声に出しながら上っていくので、途中で分からなくなりました。
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上りきって草村を歩いていくと、日露戦争の記念碑がありました。
何とこの文字は、かの乃木希典が書いたものだそうです!
横には一心流鎖鎌発祥の石碑もあります。
草村を更に進むと、両脇に古木が一直線に並んだ素敵な参道が現れました。
その奥の左側の階段を上ると、草木の生い茂った大きな盛り土があり、その門には16枚の菊のご紋が。
ここに祀られている尹良親王(後醍醐天皇の孫)の塚です。その関係で、ここは長野県で唯一の宮内庁直轄の地となっています。
来た階段を下り、宮内庁の注意書きを横目に先程の階段の続きを上っていくと本殿に着きました。
「尹良親王御旧跡」の碑や供養塔、勅使参向の碑があります。
ここまでずっと上ってきた階段は一直線上にありましたが、ここだけずれているのが気になります。元々は同一直線上にあったのですが、それだと境内が狭くなってしまうという理由で少し横にずらしたそうです。
次は浪合関所へ向かいました。
ここは信玄公が南信濃の動向を監視する為に置いた関所のうちのひとつですが、特に重要視されていた場所だそうで、復元されているのはここだけです。
織田信長や明智光秀も通ったという道の上に立っていると思うとロマンがあります。
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近くのお宅で、ここに置かれていた槍などを見せて頂くことが出来ました。
その武器を手にするや否や、剣士やポール隊などミュージカルのシーンを再現してしまう辺り、皆コモンビートが大好きなんだなぁと感じました。
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30分程バスに乗り、今回のツアーで最初にバスを降り立った場所、阿智村公民館へと戻ってきました。
お弁当を食べてから、阿智村で感じたことを発表し合ったり作品作りのキーワードになりそうな言葉を探しました。
阿智村の皆さんからも意見や感想を頂き、最後まで一緒に交流ツアーを作ることが出来ました。
帰りも渋滞が予想されるので、前回のツアーよりも1時間早く、名残惜しい気持ちを抑えて3時過ぎには阿智村を出発。
バスの中からは、神様が降りて来そうな神秘的な青い山々が見えました。
美し過ぎて吸い込まれてしまいそうです。まるで写真集の中の1枚の様でした。
帰りのバスでは全員が寝てしまうと思っていたのですが、高いテンションを維持している為か笑いに満ち溢れ、
意外と盛り上がったまま大月に到着し、そこで解散となりました。
あっと言う間の2日間でした。
自然や史跡もさることながら、そこに暮らす人達をとても好きになりました。
更に、武田信玄や織田信長など、歴史の教科書でしか知らなかった面々を身近に感じました。
私事ですが、月曜日は用事があったので、2日目の朝に先に帰宅するつもりだったのです。
しかしあまりにも阿智村に心惹かれてどうにも帰りたくない気持ちになってしまったので、予定を変更して最後まで居ることにしたのですが大正解でした。
今から、次のツアーが楽しみで仕方ありません。
2回のツアーを終え、いよいよ本格的な作品作りが始まります。
スタッフも含め、誰もが手探りな状態から、果たしてどの様に形になっていくのでしょうか?
今後も目が離せない!もざいくプロジェクトの続報に、乞うご期待下さい!!