「自分にしかできない役割がここにある!」コモンビート事務局チケットディレクター 久保昇平【パンゲア図鑑 Vol.1】 | NPO法人コモンビート

「自分にしかできない役割がここにある!」コモンビート事務局チケットディレクター 久保昇平【パンゲア図鑑 Vol.1】

こんにちは!NPO法人コモンビートで職員1年目の村山菜々子(なな)です!

少しだけ私の自己紹介!大学1年(2018年)でコモンビートに出会いキャスト出演。そこから関わり方を変えながらずっとコモンビートに携わってきました。大学卒業後は民間企業で営業事務として働いていましたが、変化のない日々を変えたい!好きなことを仕事にしたい!自分の価値を見つけたい!と思い、コモンビートに転職を決めました。NPOで働くこと、リモートで働くことも初めて。心地よい働き方と生活の仕方を模索する日々を送っています。

このインタビューシリーズでは、新米職員の私(なな)が、一緒に働く仲間たち(パンゲアメンバー)に、コモンビートとの出会いやコモンビートの仕事や活動に対する想い、NPO法人で働くって実際どうなの?という気になるアレコレをたくさん聞いていきます。みなさんも私と一緒に、コモンビートのコモンビートの裏側を覗いてみてください!

「パンゲア」とは?

コモンビートでは事務局メンバーのことを「パンゲア」と呼んでいます。各期のプログラムスタッフとは違い、長いスパンで、全地域の活動・団体の運営全体にコミットしてるメンバーです。

そもそも「パンゲア」とは…大陸が分裂する前に存在していたとされる一つの大きな超大陸のこと。パンゲアはコモンビートのロゴにもなっていて、全国で大規模な活動をできるのは、全国に散らばって活動している事務局メンバーが「パンゲア大陸」のようにひとつに繋がれているからなんです。

記念すべき1人目は、「100人100日®ミュージカル」プログラムを運営するミュージカルプロダクションでチケットディレクターを担当している、久保昇平(しょーはい)です。チケットは、作品や私たちの活動を社会に届けるために大切なもの。普段は、株式会社リクルートでバリバリ正社員として働きながら、全期でチケットにまつわる全てをディレクションしている「しょーはい」の想いをたっぷり聞いてみました。ぜひ最後までお読みください。

※ コモンビートでは、フラットな関係を大切に、先輩後輩関係なく、敬語は使わずに会話しています。そのライブ感もぜひお楽しみください。

機会(チャンス)があったら自分で掴む精神

なな:しょーはいが最初にコモンビートに参加したのはいつですか?

しょーはい:第46期久留米公演(2018年)にキャストとして参加したのがコモンビートとの出会い。これまで出会ったことのない、100人以上の知らない大人と出会って、一緒にミュージカルを創るのがシンプルに楽しかった!たくさんの「学び」もあって、この「100人100日ミュージカル®プログラム」を九州で続けていきたいと思ったんだよね。そして、「それをやるのは絶対に僕だ!」と心から確信しました。翌年に行われた第54期久留米九州公演ではプロデューサーとして、そして、コロナ禍を経て開催された、九州での再開記念公演 ではコアスタッフとして参加したよ。

なな:九州で絶対にこのプログラムをやりたいっていう想いがそもそもの原動力だったんだね。
九州で活動を続けていたしょーはいが、2023年からチケットディレクターとしてパンゲアに入るきっかけは何だったの?

しょーはい:実は、九州でコモンビートの活動を続けていきたいとは考えていたけれど、「コモンビートの運営に関わりたい」と、最初から考えていたわけではなくて…。コロナ禍を経て開催された、九州での再開記念公演の頃が、コモンビートとしても100人100日ミュージカル®プログラム再開のために運営体制を強化していたタイミングで。その時に「チケットディレクターとしてパンゲアに入らないか」というお誘いを受けて、そこから「事務局としてミュージカルの運営に関わること」を真剣に考えるようになりました。僕はどちらかというと、コモンビートの作品やミュージカルのコンセプトよりも、そこに集う100人のコミュニティ運営や、コモンビートの「取り組み自体」に興味があったので、持ち前の「機会は自分で掴むぞ!」という精神で、チケットディレクターに挑戦することを決めました。

なな:しょーはいの「機会は自分で掴むぞ!」精神、ほんとすごい!
コモンビートの舞台だとチケットは、各期の公演で3000名以上のお客様にチケットをお届けしていくので、それを全国のすべての期で関わるって、かなりパワーが必要そうだなぁと思うんだけど…。しょーはいはその規模感とかにドキドキしなかった?

しょーはい:実は、「チケットやチケットディレクター大変だなぁ」って思ったことはないんだよね(笑)普段の本業とプライベートとチケットディレクターの両立が大変だなぁと思うくらいで…。むしろ、「自分にしかできないことをやれる」っていうところにとてもやりがいを感じてる!

なな:なるほど!具体的に、チケットディレクターの面白いところ、やりがいってどんなところ?

しょーはい:チケットって「満席」という数値的な目標はあるけど、毎回地域も人も変わるから、満席を作っていくプロセスが違うんだよね。だから、「数値的な目標」と「過程の多様さ」という2つの側面があるところが面白い!それに、この2つには、今までの絶対的な法則や積み重ねはなくて、自分自身の経験やその都度の状況把握からの判断をしていくことの連続であって、この部分にとてもやりがいを感じているし、楽しいんだよね!

このチケットディレクターという役割は、人によってはプレッシャーを感じるかもしれないけど、それこそが挑戦だと感じるし、ここに面白さを見出せるからこそ、この役割に誇りとやりがいを感じているよ!

なな:プレッシャーこそが挑戦って言えるのがすごいな…!「プログラムスタッフ」ではなく「パンゲアとして運営に関わる」ことで、しょーはい自身が何か変わったなと思えることや、成長したなと感じられる部分はあった?

しょーはい:「チケット」を通して、地域を横断して全ての期に関われていることは大きな変化かも。コモンビートの活動を続けていく上でチケットは「活動の原資」であり「活動を社会に広げる」役割を持っていると思っていて。コモンビートの活動は、個人や社会に良い影響を及ぼせる活動だと、シンプルに心の底から思うからこそ、活動を継続していくために必要なことや、もっと多くの人に知ってもらうことを考えることも増えたなぁ。これまでは「自分のことを観に来てほしいな」とか「九州の中でどう広げるか」の視点で考えていたけれど、「活動の継続性」「多くの人に届けていく」「届けられる価値は何か」「5年後、10年後の未来に繋げていくためには」とか、横にも縦にも考え方や見方が広がったよ。

なな:一気に考え方が広がったんだね!2025年からは、チケットディレクターの仕事に加えて「九州エリアプロデューサー」になって、今どんなことを考えているの?

しょーはい:東京などの大都市に比べて、地方では人の循環は鈍くなるし、人の活動の幅や機会が少なくなると思うんだ。だからこそ、九州という地域で自分たち主導で適した活動をしたり、人の輪(コミュニティ)づくりをやっていくことが必要なのかなと思ってる。その中にこそ、自分や周りの人たちの活躍できる場所や機会を作ることができると考えています。九州の未来を見据えて、ここに住む人たちやそこに関わる人たちのプラスの価値になることを考え、実践していきたいなと、気合い十分でいるよ!!

二兎を追って二兎を得る

なな:しょーはいは普段、一般企業で正社員として仕事をしているよね。チケットディレクターとしてたくさん活躍しているし、プライベートもあって…時間のやりくりってどうしているの?

しょーはい:1日は24時間しかないから、それをどう使うかかなって。これは持論なんだけど、キャパを広げて成長するには、輪ゴムを広げるみたいにまずはいろいろと中に詰め込むことが大切かなと!なので、やりたいことがたくさんあるなら、時間ができるのを待つんじゃなくて、とにかくやる!!時間はつくるものだと思っているから!

本業もチケットディレクターも、「両方100%以上の成果を出してなんぼ」だとも思っていて、どっちも妥協したくない。本業だと、九州グループのリーダーという肩書で仕事をしていて、営業成績での表彰や社内コンテストで表彰されたりしました。チケットディレクターとしては、コロナ後の集客が困難な時を乗り越えて、59期東京(2024年)以降は全公演満席で本番を迎えていて、具体的な成果にこだわっています。

なな:詰め込んだうえに、どっちでも100%以上の成果を出せるのは凄すぎる…。私は、たくさんやることがあると、どっちかはできても片方がうまくいかなかったり、「時間ないよー」って思ってしまうから…。私の輪ゴムはまだまだ伸びが甘いみたい…。
そしてここまでお話を聞いていて、しょーはいがここまで本業とコモンビートを両立したいと思っている理由が、やっぱり気になります…!

しょーはい:パンゲアでのやりがいは「自分の存在を活かせている」「ここでは自分の価値が発揮できている」と感じられることなんだよね。自分だけの役割だからこその責任感もある。僕がこれをやっている価値があるなって感じられるんです。本業に加えてパンゲアでも活動することで、自分は「やりがい」「価値」を感じられる。

二兎を追った者しか、ニ兎を得ることはできないから、僕は欲張りに二兎を追って生きたい!

なな:たくさん熱い想いや、仕事の取り組み方を聞けて、私もまだまだこれから、自分を広げることに貪欲でありたいなと思いました!
最後に、これからの人生どんなことを大切にして生きていきたいと思っているのか、教えてください!

しょーはい:人生の中で、生きがいを感じられるようなことって、そうたくさんはないのかなと思っています。じゃあ、この自分の人生をどうしたいのか、やりたいことは「やる」意思を持って、機会を自分で掴む人生にしたいです。

コモンビートの関わり方に、今は終わりを決めていません。コモンビートの活動に価値を感じる限り続けていきたいし、コモンビートで得たことはコモンビートに還元したいと思っています。コモンビートは、僕が「よりよく生きるための軸」として捉えています。

これからも、二兎を追って二兎を得るように、欲張りに生きていきたいなと思っています。


第1弾のしょーはい、いかがでしたでしょうか?

しょーはいと深くお話をするのは初めてでしたが、現場でよく目にする、どんな状況でも一発芸をかまし、すべってもびくともしない鋼のメンタルの彼とはまた違うお仕事モードなしょーはいを初めて知ることができました!

次回のパンゲアメンバーもお楽しみに!