“活躍し続けるチームの鍵” 心理的安全性を高め、誰もが安心して自己表現できる場づくりを。 | NPO法人コモンビート

“活躍し続けるチームの鍵” 心理的安全性を高め、誰もが安心して自己表現できる場づくりを。

2023年、コモンビートの「こっそりバディ」の取り組みが、心理的安全で効果的なチーム・組織づくりへの取り組みを讃える「心理的安全性AWARD2023」(主催:株式会社ZENTech)にてシルバーリング賞に選ばれました。NPO団体としては初の受賞となります。本記事では、心理的安全性がなぜ注目されているのか、コモンビートが受賞した「こっそりバディ」の事例、そして審査員からのコメントをご紹介します。

心理的安全性が注目される理由

「心理的安全性」が注目されるようになった1つの理由に、Googleが2012年から約4年間をかけて実施した、成功し続けるチームに必要な条件を探る「プロジェクト・アリストテレス」があります。社内の数百に及ぶチームを分析し、どのようなチームが生産性が高いのかを調査した結果、心理的安全性が高いチームのメンバーは離職率が低く、他のメンバーが提案した多様なアイデアを上手く活用し、収益性も高くなることが明らかになりました。

心理的安全性が必要なのは、企業だけではありません。不安を感じて発言を控えることがなくなり、コミュニケーションが活発になること、どんな意見も受け入れられるという安心感があることで、創造的なアイデアや発想が出やすくなること…。職場だけではなく、家庭や市民活動などのコミュニティや組織においても、心理的安全性がいま注目されています。

“安心して自分を表現できる場づくり”を大切に

コモンビートの「100人100日ミュージカル®プログラム」では、さまざまな年齢や職業の社会人・学生100人が、100日間でミュージカルの舞台を創り上げます。

参加者同士は、初対面の人がほとんど。プログラムに参加した理由やモチベーション、表現活動の経験もバラバラです。そんなメンバーが集まって一つのチームとなり、3,000人以上を動員する大舞台をわずか100日間で創り上げることは、決して簡単なことではありません。そこでコモンビートでは、自分の個性や感情を安心してさらけ出せる場づくりのために、「心理的安全性」を意識したプログラム設計をしています。心理的安全性が高まることで、参加者は自分らしく表現でき、活発で円滑なコミュニケーションや対話が生まれることで、互いの多様な価値観を認め合う土壌になります。

プログラムにおける参加者の心理的安全性を高めるための様々な施策の中でも、「こっそりバディ」という仕掛けが、2023年の「心理的安全性アワード」でNPOとして初めての受賞をしました。

心理的安全性を高める仕掛け「こっそりバディ」

こっそりバディとは

「こっそりバディ」とは参加者全員がお互いの名前が書かれたクジを引き、引いた名前のメンバーを100日間こっそりと見守るアクティビティです。

参加者全員が見守り・見守られる関係性で繋がる、この仕掛けは「誰かが必ず自分を見守ってくれている」という安心感に加え、「誰かをこっそりと見守り応援する」というエンターテイメント性も評価されました。

コメント

「密かに見つめているバディというシステムが、すごく良いと思いました。特定の人に見られていることを知ってしまうと緊張してしまうけれど、密かに見られているのであれば緊張しないし、むしろ自分を応援してくれている気持ちになります。」(ミュージカルプログラム参加者)

データ

プログラム前後で、参加者のWell-being(4因子)がいずれも向上!

審査員コメント

Unipos株式会社 代表取締役社長の田中弦さんのコメントをご紹介します。

「実にユニークでしたね!100日間のプロジェクトのための、実はとても良い「プロジェクトマネジメント」手法なのかなと思いました。通常はトップが管理していくものですが、それを全員で行い、見守る量や(こっそりとした)ネットワークが出来上がる仕組みなのだろうなと思いました。こういった人間関係のネットワークの繋がり量が増えれば増えるほど、効果を発揮しそうです。特に全員ぶんのネットワークが実は存在している、という体験や仕組みが良いのでしょうね。これを会社や他のプロジェクトで取り入れた場合、どのような取り入れ方が楽しくかつ効果的か、考えてみたいですね。」

また、「こっそりバディ」をはじめとした様々な施策が盛り込まれた「100人100日ミュージカル®プログラム」は、参加者の心理的安全性を高めるだけでなく、主観的幸福感(ウェルビーイング)や、多様性への適応力を向上させることも明らかになっています。


ミュージカルプログラムに参加したキャストや卒業生たちからは、学校や職場で「こっそりバディ」を活用することでチームや組織の一体感や雰囲気が変わった、という声も届いています。
心理的安全性な場づくりにご興味ある方は、ぜひプログラム体験会やその集大成であるミュージカル公演、そして、公演同時開催の解説つきバックステージツアーなどにお越しください。また、企業研修のご依頼等もお待ちしています!