人生アンサンブル_06 ダイバーシティ&インクルージョンを知る飲食店経営者は、ミュージカルで何を得る? | NPO法人コモンビート
企業・自治体の方 学校関係者の方 お問い合わせ

人生アンサンブル_06 ダイバーシティ&インクルージョンを知る飲食店経営者は、ミュージカルで何を得る?

ダイバーシティ&インクルージョンは、わたしとあなたのこと──。
コモンビートは、「わたしとあなた」という一人ひとりを起点に、個性が響き合い、多様な価値観を認め合うことを目指して活動しています。コモンビートの主な活動であるミュージカルを、参加者がどのように始め、そして生活、仕事にどんな変化を起こしているか。こちらの「人生アンサンブル」では、参加者の生の声をもとに、コモンビート広報室がお届けしていきます。


コモンビートのミュージカルは、自分と同じ!

今回の主役は、ハンバーガー屋の経営者であり、プロコーチであり、タレントでもある「れい」です。早速ですが、彼に自己紹介をしてもらいます。

「大分県で、美味しいハンバーガーを地域の人たちに提供し、味わってもらっています。コーチもしていて、相談者の話をじっくりと聴き、その人の体現したいこと、そして未来を一緒に描いています。また、タレントとして地域のTV番組に出演しています。僕はLGBT当事者ということもあったり、世界80カ国から学生が集まる立命館アジア太平洋大学で学んだので、多様性に理解がある方だとは思っていますが、同時に、その泥臭さ、難しさを感じてきました」

多様な価値観に触れる機会や経験、そして自身の表現の場を持っているれいは、なぜコモンビートに参加したのでしょうか。「去年、友達がミュージカルの舞台に立った時、『どうしても観てほしい、何か感じるものがあるはず』と言ってくれました。僕の直感が、これは行くべきだと強く何かが訴えかけてきた気がしたんです。」

このミュージカルでは、赤緑黄青の4つの大陸の住人が、互いの文化や価値観の違いに戸惑い、争い、そして多様な価値観を認め合うようになります。れいは、「これは自分が今まで経験してきた事じゃないか。それをミュージカルで表せるなんて面白い!」と感じたそうです。

大分の海の前で、自然体で微笑むれい

わたしとあなたのこと

コモンビートは、ミュージカルの稽古の他に、それぞれの価値観を見つめ直したり、ダイバーシティ&インクルージョンにつながるアクティビティや機会を用意しています。その中で、コモンビートのビジョンについて対話してもらうことがあり、れいに感想を聞いたところ、次のように答えてくれました。

「ダイバーシティ&インクルージョンと聞くと、どこか遠い世界のように聞こえます。けれども、コモビジョンにあるように、自分ごととして捉えることが大切であり、最小単位である『わたしとあなた』を起点にすることが、すべての人にとって大事だと思いました」と上の写真のような笑顔で話しました。

不安もあるが、わくわくしている!

ミュージカルの練習が進む中で、上手く歌えるか、体力は大丈夫か、と不安だらけだそうです。仲間の中にはエネルギーに満ちあふれ、うまく歌い、踊れる人もいますが、当初は、音程も歌詞もわからず、戸惑いが大きかったのも正直なところ。れいは、「自分なんか、やっていけるかな?ついていけるかな?」と心悩ませました。

しかしながら、それ以上に今はわくわくしています。仲間たちと一緒に成長し、舞台に立った時の気持ち、変わった自分、今は想像しきれない豊かな未来の予感を感じています。では、コモンビートのミュージカルに参加することで、これから自分、キャリア、生活に何が起こりそうか、れいに聞いてみました。すると、ここまで話を聞いた中で、「彼らしいな」と感じさせる気持ちを次のように答えてくれました。

「まずは、人と共に表現する喜びですね。私たちは、一人ではやはり生きていけないという事を実感し、『あなたとわたし』を起点にした平和を願う気持ちが大きくなると想像しています。年齢や性別などを超えて、『人と人同士でこの世界を生きているのだな』と思う気持ちが、今よりも強く持てそうです」

れいは、舞台上で、国境警備隊というストーリーテラーの役割を演じます。

「人生アンサンブル」れいの物語は、本番舞台を経て、後編に続きます。

れいも出演する、再開記念シリーズ 九州公演を観に、2023年3月19日、福岡のキャナルシティ劇場に来ませんか? キャスト一人ひとりから滲み出るストーリーに触れることで、観る人それぞれに何かが届くと思います。


再開記念シリーズ 九州公演の情報は、以下サイトからご確認ください。