「違いと面する自分」と出会い直す 「See the difference〜未知と出会ったとき、あなたはどうする?どうなる?〜」開催レポート | NPO法人コモンビート
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「違いと面する自分」と出会い直す 「See the difference〜未知と出会ったとき、あなたはどうする?どうなる?〜」開催レポート

10月27日(水)、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)をテーマに、違いを知り、違いと出会い、違いとつながっていくためのイベント「See the difference」の第四回が開催されました!

「未知と出会ったとき、あなたはどうする?どうなる?」と題した今回のゲストはなんと‥内緒!というわけで、集まってくださった参加者さんのみなさんは、イベント冒頭からどこか落ち着かない様子。

マスクをつけたゲストの方に興味津々

参加者のチェックインを兼ねた自己紹介やストレッチが終わっても、ゲストの紹介はされないままで高まるソワソワ…。モデレーターから、今日はそんな「わからないことをわからないままに楽しもう!」という声がけがなされたあと、さっそくゲストとの交流時間に入ります!

【ゲストとの交流時間のルール】
・どんな質問でもOK
・ゲストが答えたくない時はゲストさんが×を掲げるので、他の質問に変える
・1人1回は発言しよう!

そんなシンプルな設定のみの説明で戸惑い気味の参加者に与えられたミッションその1は、「ゲストが、どんな人か調べてくること」

少人数のグループに分かれてゲストとのコミュニケーションタイム!

どんな人だろう?何語が通じるのかな?何から切り出そう?
…よくわからないから、誰か他の人、ゲストに話し始めてくれないかなぁ。

小グループに別れた後、どのグループもそんな一瞬の探り合いの時間があったとか。ゲストとの時間を終えて、全体に戻って各グループでゲストがどんな人だったかの共有を行いました。

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<GuestAさん>
・ラトビア出身
・四季があるところが好き
・10歳の時に日本に来てカルチャーショック
・道がすごくきれいで驚いた

<GuestBさん>
・インドネシアに住んでいる
・人とコミュニケーションとることが好き

<GuestC>
・日本語は話せないが、アラビア語、英語、韓国語が話せる
・パレスチナ出身
・東京に来たことがある
・家族は豚肉を食べないが、自分は信仰のために食べない、ということは無い。
・学校とNGOで働いたことがある
・「コインカラオケ」 (韓国のカラオケ)が好き!

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次なるミッションは、「ゲストと友達になってくること」
先ほどとは違うゲストとのトークタイムになりました。

その二つの時間を経て、参加者からはさまざまな気づきが共有されました。

・自分は誰に対してもちょっと待って様子を伺うことから始まった
・最初の時間では、いきなり質問してしまい、自分の自己紹介をすっ飛ばしていたことに気がついた
・名前を教えてもらえないと友達になるのを拒否された気がする
・でも、名前を知らなくてもコミュニケーションは成り立った
・日本語で挨拶してくれて、とても嬉しかった
・相手が誰であろうと、どんな言語だろうと、そもそも質問自体が苦手と気づいた

などなど、ちょっとした戸惑いやモヤモヤ、自分自身の特性への気づき、二つの時間での違いなど、参加者からはたくさんの声が上がりました。

そんな体当たりの「未知との遭遇」を経た後に、やっとゲストの自己紹介TIME!

パワーポイントで話す人も、手書きの資料を用意してくれる人も

パレスチナ、インドネシア、ラトビアから集まった3名のゲスト。家族のこと、自分の国のこと、自分が大切にしている価値観など、先ほどのブレイクアウトセッションでは知ることのできなかった情報をオープンに笑顔で話してくださる様子に、全体の空気が柔らかくなったような気がしました。

そんな風にあっという間に終わった「未知との遭遇」という体験。

相手の情報が全くない中で、自分が最初に発した一言ってなんだった?
初対面でいきなりこんなこと聞いて失礼じゃないのかな。
もし、ゲストの人がムスっとしてたらこんな風に話せたかな?
日本語も英語も通じなかったらどうしてた?
もし耳が聞こえない人だったら?
友達になろうと思うと、自分のことも話さないとなぁ。

そう考えていくと「未知との遭遇」とは、何も国を超えた時だけに起こる特別でなことではなく、日本人同士でも起こることであり、それは日々の暮らしにも溢れていることになります。よくわからないから距離をとるのか、興味や配慮を持って歩み寄るのか、自分の行動次第で、「違い」は恐さにも面白みにも変わります。

イベントでの体験を通じて、自分とは違う他者と会った時の自身の行動を振り、「もしこれがイベントではなく自分の日常生活でのことだったら?」「あなたはこれから未知とどう出会いたいですか?」そんな問いに来して、最後には参加者みんながアクション宣言!

「Smile & Be Open」「まずは自分から」「一言でも話しかけてみる」など

体当たりで「未知との遭遇」を楽しんでくれた参加者のみなさん、ゲストのみなさん、ありがとうございました!

スタッフ高木輝帆(きほ)による、
グラフィックレコーディングもぜひ合わせてお楽しみください

次回11/10(水)開催となる「See the difference」のテーマは、「生活の中に隠れている「当たり前」という名のナイフ〜」です。どうぞお楽しみに!

花宮香織(はな)