ゴールデンウィークのど真ん中に、武術の大会があった。
「散打交流大会2007」
流派を超えた武術の交流大会だ。
私は女子の部に出場。試合の結果は一勝一敗。
結果がどうこうではなく試合内容が肝心なのだが、今回は全くダメだった。手も足も出なかった。色々な迷いが心の中にあったのが原因だと思う。
そんなときもあるさ♪
そして得たものは・・・
左アバラのひび。
今は笑ってもくしゃみしてもアバラが痛む。当分は省エネライフになりそうだ。
その試合はさておき、素晴らしい出逢いがあった。
韓国から招待した金勝現先生との出逢いだ。
金勝現先生は、韓国で中国武術を全国展開しているトップの方。
2年前、師匠や武術仲間たちと韓国旅行に行ったとき、偶然に出会ったのだが、そこで私の師匠と金勝現先生は意気投合し、「義兄弟」の契りを結んだ。
そして今回、大会に招くことを実現できたのだ。
それにあたり、半年前から韓国との交渉は私が任されていた。
航空券や宿の手配も含め、メール、ファックス、電話のやり取りで、師匠と金先生の間を取り持った。本当に大変だった。
当日、金先生が無事に会場に現れるまでは、自分の大会出場のこと以上に緊張していた。
全て無事に進むか。
金先生が満足なさってくださるか。
どちらにも失礼がないように、大会の進行がうまく行くか。
金先生が日本を気に入ってくださるか。
二人の「義兄弟」の契りが間違いなかったと認め合えるのか。
・・・
次から次へと心配事が頭をよぎったが、全てが予想以上に期待を十分に裏切るレベルで大成功した。
師匠と金先生は、生い立ちも考えもこれからの夢も、あまりにも似すぎている。私は通訳しながら、もしひっくり返して通訳しても問題ないと思った。それぐらい言ってる事が「同じ」なのだ。
そして二人とも、本当にかっこいい男なのだ!!
訳しながら何度涙がこみ上げてきたことか。
これほど志高く生きてきた人を、同時に二人も見ると鳥肌が止まらない。
2冊の立派な自叙伝をいっぺんに読んでるような気分になった。
二ヶ国語をしゃべれたことにこれほど感謝をした日はない。
出逢いが多ければ、その分いい出逢いが多いのだろうか。
いや、そうじゃない。
深みのある「真の出逢い」を求めるのなら、自分が常に学び続け、成長し続けていなければならない。
そうすれば自ずと、出逢うべき人に正しいタイミングで出逢えるのだと思う。
師匠と金先生のやり取りにお供しながら、そんなことを感じた。
大きな学びと二人の歴史に感謝感激感動でいっぱいだ。
そしてこの二人、おふざけも天下一品だった。
大物はよう遊ぶ。そしてちょっぴりお茶目。
究極の度胸と究極の愛嬌がある、目指すべき大人だ。