深山裕美(ひろみん)です。
今週は「生き道、死ぬこと以外かすり傷」の言葉をひっさげ28期に参加し、
身長142.5cm、ちっちゃくても溢れるパワーは底知れず！
物語のテーマともいえるコモンビートを打つ白スピリット役を演じる、畠中望香(以下、ちびのん)の紹介です！
舞台後方の高台から、４つの大陸で生きるみんなを見守りながら共通の鼓動を打つ白スピリットは、
物語のテーマをひも解く重要な鍵となります。
そんな重要な白スピリット。
今回は28期で白スピリットに選ばれたちびのんと、
一昨年2012年に公演された21期東京公演で白スピリットを演じた山田恵里香(以下、サンバ)との、対談インタビューを行いました。
サンバは今回の28期公演にも緑大陸として出演しています。
かつて白スピリットを演じたサンバと、今回白スピリットを演じるちびのん。
2人の白スピリットにかける熱い想い、そして白スピリットとは何者なのか知るためのヒントをたくさん紹介しちゃいます。
――ちびのんは21期のサンバのスピリットを観た？
ちびのん
「ＤＶＤで観た！
めっちゃ母性を表現したスピリットで、
特に21期と24期(2013年東京公演)がめっちゃ好きで、ずっと見てます！
『A COMMON BEAT』という作品を観たことがなかったので、ＤＶＤを観たときは母性をイメージさせるスピリットに憧れてました。
でも、自分には母性の表現はできないとも思ってました。
そのことをオサに話したら、『自分のスピリットをやればいい、妖精のようなスピリットになってもいいんだよ』っアドバイスしてもらえて。
自分らしいスピリットをやろうって考えられるようになりました！」
どうやら、サンバのスピリットはちびのんの憧れのようです。
――かつて白スピリットを演じたサンバと今回演じるちびのん。二人は今まで話したことは？
サンバ
「あまりなかったかも！
ただ、実は私初顔合わせの日、周りと明るく接してるちびのんを見て『こんな子が白スピリットだったら素敵だな』と思ってたんです。
ダンスや演技を見てではなく、ちびのんの普段の姿を見て、私とは違うタイプのスピリットを勝手に想像しました(笑)
だから、配役発表ではびっくりして嬉しくて。彼女にその気持ちを思わず伝えに話しかけました！」
配役をしたオサの心だけでなく、サンバの心も射止めていたちびのん。
まさに28期参加当初から白スピリットにふさわしい存在感を兼ね備えていたということですね。
――それぞれ、白スピリットに配役されたときの心境は？
サンバ
「なぜ私？と思いましたね。受け入れられないというか自信がないというか。
ダンス経験もなかったので。
参考が欲しくて過去公演のＤＶＤはほぼ全部見ました。
イメージして考えて。
どん底からスタートして、50日目くらいまでできなくて周囲から心配されたものの、
11期白スピリットの水野奈月(なっちゃん)がくれた
『自分を信じて 自分を信じられない時はみんなを信じて』というメッセージ、その言葉が突き刺さりました。
あと、それと同じくらいの時期観に行った20期の舞台。
初めて生で見たスピリットの鼓動に涙が止まりませんでした。
それらをきっかけに自分もスピリットになれたように感じます。
選ばれた感謝や嬉しさは後半からでした。
ちびのんのように配役されて嬉しいというのと全然違いましたね(笑)」
ちびのん
「うれしい！って思いました。何の役かわからなかったけど、スピリットという役になれてうれしかった。
国境警備隊でコールバック※を受けていたのに、配役発表では工藤晴香(以下、はちょ)の名前があがり、『はちょ、いきいきしてたもんな〜！私も私なりに、端っこになったとしてもそこで観てもらえるように全力だすぞ！』って決心してた矢先、スピリットになれたので。
私は体を動かすことがすきなので、ソフトボールも、半年やっていたダンスも、すぐ経験者と並んでしまい、関係が上手くいかないこともありました。
そんな中でオサに認めてもらって選ばれたことはとってもうれしくて、感謝してますし、プレッシャーもあります。
やってるときは感じないけど、ふと一人になったときとか。
今まで演じられてきた白スピリットの歴史を崩さないように大事にしたい。
『新しくダンスのフリをつくってもいいよ』って言われたけど、今までのフリもすっごく素敵だし、きちんと受け継いでいきたいです」
――サンバは演じ終えてみてどうだった？
サンバ
「踊る人じゃない、何かを表現しようとしました。
技術がないので自分ができるのは表情だったり表現の部分かなと。
踊ってはいるんだけど、ダンスを越えた表現を目指しました。
公演後のアンケートに『後ろにいた白い人が人じゃなかった』って書いてもらえたのがうれしかったですね。
スピリットって初めて観る人には伝わりにくい存在だから「何かいた」だけで流されてしまう。
いかに表現して伝えるかが大事だと思います」
ちびのん
「わー！それめっちゃいい！私もアンケートに書いてもらえるようになりたい！」
――本番にはちびのんはどんなスピリットになっていたい？意気込みと合わせてお願いします。
ちびのん
「元気になれる源になりたいです！
東北に行ったとき、同じ東京キャストの勝田聡美(さとみ)が、『落ち込んで下を向いたときに鼓動を感じて立ち直った』って話を聞いて。
鼓動のひとつひとつを大切にします。
みんなとの一体感を感じられるように。
白スピリットは特別な存在だと思ってほしくないんです。
特別かもしれないけど、でもみんなの中にいます」
――一生懸命でひたむきなちびのん。最後にサンバから、ちびのんの白スピリットの見どころ紹介と、先輩としてちびのんへのアドバイスがあればお願いします。
サンバ
「見どころは妖精のようなスピリット！普段からみられる天真爛漫でかわいいちびのんが出てます。
ちびのんがこだわってる演出、伝えようとしてるものをぜひ感じてほしいです。
イメージや想像力を膨らませるのって大事だと思う。自分にとってその要素が一番大きかったから。
そして自分の持つ世界観を一緒に出演する28期のみんなにも伝えて、みんなで感じ合うことですね」
ちびのん
「うん！みんなとひとつになりたい！」
明るくてハキハキと応えてくれるちびのんと、落ち着いているけれどもスピリットにかけた想いを語り始めると熱が入るサンバ。
対照的な二人が演じるスピリットもまた対照的。
今年の28期東京公演では、今までの流れも踏襲しつつ、
全く新しい無垢なスピリットが舞台の中心から鼓動を打ってくれることでしょう。
28期東京公演、どうぞお楽しみに！
黄大陸 深山裕美(ひろみん)
※コールバック
オーディション後、役に適している候補者を再度呼びよせ、歌や演技を見ること。