
コモンビートは、ビジョンの実現に向けて、具体的な社会的インパクトの創出を目指し、多様なパートナーとの共創に取り組んでいきます。
その一環として、私たちのビジョンやテーマに共感し、共に社会課題の解決を目指す団体・個人と協働しながら、コモンビートのネットワークや資源を活用したビジネス展開を推進していくため「コモンビート アクセラレーター プログラム」を開始します。
このプログラムでは、スタートアップ、企業、ソーシャルビジネスのNPOや団体などを広く募集し、コモンビートとの協働により、社会的価値のあるビジネスの加速と発展を支援していきます。
募集テーマ
① ステージ鑑賞体験をアップデートする、新しいアイデアを募集
コモンビートは、音楽やダンスを取り入れたミュージカルへの参加や鑑賞を通じて、人と人との違いを活かし合いながら共に取り組むことの大切さを伝えています。お互いの個性や背景の違いを力に変え、想いをひとつにしていくことで、より良い社会や未来をつくっていける——そんなメッセージを、このミュージカルを通じて発信しています。
私たちの社会は多様な人々によって育まれており、お互いを理解することの大切さを伝える情操教育には、芸術を取り入れたものが中心でした。しかし近年、鑑賞や体験の機会は激減しています。特に子どもたちの間で体験の格差が広がっていることが課題であり、身体的・経済的な事情など、さまざまな環境要因によって芸術を楽しむ機会を得にくい人々も少なくありません。
このような背景を持つ私たちの公演に、より多くの方が鑑賞の機会を持つことは、社会をより良くするために必要だと考えています。しかし、さまざまな理由から来場しても、十分に鑑賞体験を享受できない現実もあります。こうした状況に対して、アクセシビリティ(利便性やサポート)を整え、提供してきました。
また、私たちが上演するこのミュージカルの特徴のひとつは、市民が挑戦しながら舞台をつくりあげていることです。社会を担う大人たちが、お互いを理解することの大切さを伝えることは、地域に住む子どもたちやさまざまなルーツを持つ人々にとって希望となり、つながりを生むきっかけになると考え、活動しています。
今回私たちは、ステージ鑑賞体験の機会を社会に広げていくため、コモンビートの環境を活用してビジネスや取り組みのブラッシュアップを支援するプログラム(アクセラレーション)を提供します。この取り組みを通じ、様々なステージ鑑賞体験の機会で取り組みが利用されるきっかけとなるよう取り組んでいきます。
▼鑑賞が困難な例
テーマ | ケース | 具体的な内容 | 例 |
視覚、聴覚などへの不自由さ | 舞台で上演される内容が、何らかの身体的不自由さとによって楽しめないケース | 聴覚障害、視覚障害、感覚過敏、暗闇恐怖症などによって、不自由さを感じている | 視覚サポート、聴覚サポートなど |
言語の理解 | 現在は日本語のみの提供で内容が理解できないケース | 日本語への理解ができないと、ショーの内容が理解できない。伝えたいメッセージが伝わらない。 | 翻訳など |
座席 | 座席の高さが足りない、静かな空間で静止して座り続けられないなどのケース | 座席が低く前が見えない赤ちゃんや子ども、障がいを持つ場合など。 | 座席への工夫 |
芸術鑑賞の雰囲気 | 鑑賞している雰囲気を壊し、周囲に迷惑がかかるために鑑賞を遠慮してしまうケース | 静かな空間、暗転などによって、何らかの音や声を発してしまう様々なケースなど。その他周囲に気を使わなければならないケースなど | 会場での様々な工夫 |
▼来場が困難な例
テーマ | ケース | 具体的な内容 | 例 |
移動が困難な方々 | 何らかの移動制限によって、会場に来ることができない場合 | 身体的障がい、闘病・施設生活、外出困難(子育て・介護環境)、遠方など | 移動せずに会場で受けられるような鑑賞体験。自宅または集合した状態など。(動画配信だけではない工夫。感性に働きかける工夫や、出演者とのコミュニケーションなども含めての提案) |
芸術鑑賞の体験格差 | 様々な要因によって、芸術鑑賞機会が阻まれているケース | 経済的要因を含む様々な要因 | 芸術鑑賞機会の提供を促進するための様々な仕組み、連携、 |
▼より感覚的な体験の向上
テーマ | ケース | 具体的な内容 | 例 |
会場での観劇体験の向上 | ショーの内容などがより伝わる演出、観劇の補助やサポートなど。 | 会場内で席に座った状態での環境サポート | 観客のショーへの参加、感情の伝達、演出効果(全体、個別) |
来場前の施策 | 当日の鑑賞体験を向上させるためのアイデア | 作品の内容、100人のキャスト、100日間の取り組み、社会的なメッセージなど | 鑑賞前のコンテンツやしくみなど |
来場後の施策 | 鑑賞後に鑑賞体験をふり返ったり作品の内容が深く伝わるようなアイデア | 作品の内容、100人のキャスト、100日間の取り組み、社会的なメッセージなど | 鑑賞後のコンテンツやしくみなど |
②コモンビートの活動に関わるフリーテーマ
コモンビートの活動をご覧いただき、教育の機会づくり、アントレプレナーシップ、ウェルビーイング、多様性の推進、地域活性化など、さまざまなテーマに関心をお持ちの皆さまへ。私たちの持つ環境やネットワークを活かし、社会をより良くするためのアイデアを広く募集いたします。コモンビートと共創をすることで実現できるアイデアや企画を、ぜひご提案ください!
スケジュール
2025年 | |
8月16日(土) | 募集開始 キックオフイベント体験&募集説明会【申込はこちら】 COMMON BEAT FES 2025 in 東京 (コモンビート第64期東京公演) |
9月14日(日) | COMMON BEAT FES 2025 in 名古屋 (コモンビート第65期名古屋公演) 募集相談会 |
10月30日 | 応募〆切 |
11月 | オンラインプレゼン、最終選考 |
12月 | 選考結果発表、ヒアリング |
2026年 | |
1〜4月 | 第一期アクセラレーション期間スタート(第67期プログラム開始) |
4月 | 第一期実証実験 COMMON BEAT FES 2026 in 東京春(コモンビート第67期東京公演) |
10月 | 第一期デモデイ(成果発表) COMMON BEAT FES 2026 in 東京秋 |
支援(アクセラレーション)内容
コモンビートの持つ環境を利用し、技術の検証や実証実験などを行うことができます。
コモンビートの持つ環境
- 100人100日プログラムにおける運用環境
- 年間約2万人の来場環境
- 年間4地域(東京、名古屋、大阪、福岡など)
- 各地域において、約3回のミュージカル上演(リハーサルは1回)
- 周辺イベントとしてCOMMON BEAT FESの環境利用(会場周辺のイベント開催)
- 来場に伴うボランティア運営(約100人規模のボランティア運営)
- 学校訪問授業の実施
コモンビートのノウハウ
- 21年間の活動、社会活動に関わるネットワーク
- 約70回(期)の興業、160回以上の上演
- 100人100日間のプログラム運営(7000人が参加)
- 毎回満席となる集客力(25万人が来場)
- ウェルビーイングや心理的安全性などの研究
- 助成金ありきではない事業型経営
● ステージ鑑賞の機会を増やしたい!連携パートナーも同時募集
芸術などのステージ鑑賞体験の機会格差を解決していくためには、当事者の声や、その背景にある環境をより深く理解することが欠かせないと私たちは考えています。これまで芸術やステージ鑑賞の機会から遠ざかっていた方々にも届けるために、当事者ご自身や、支援をされている皆さまの声をぜひお聞かせいただきたいと思っています。
ともに鑑賞体験を広げていく仲間として、表現教育コミュニティに参加し、ぜひ連携パートナーにご参加ください。ご参加を心よりお待ちしております。
