成果がカタチになるところが自分に合っている
「地上だと前後左右にしか動けないけど、海の中は、3D(スリーディー)に動ける。まるで宇宙みたいな感覚」
現在、スキューバダイビングのイントラクターを目指し、日々ステップアップしている浅野妃美子さんは、彼女ならではの感覚で海の魅力を語る。
彼女がスキューバダイビングに出会ったのは2年前、グアムでの体験ダイビングだったと言う。
「初めて海に潜って、まるで宇宙にいるような感じがして…海の中って凄い!って衝撃を受けた。
いつかは本格的にやってみたいって思ったけど、その時はそこまでの想いはなかった」
そんな彼女にある転機が訪れる。
「去年、当時付き合っていた彼と遠距離恋愛になり、思うように彼と会えなくて気持ちが悶々としていた時、何か新しい事を始めたいと思った。最初に思い浮かんだのがスキューバダイビングだった」
そこからダイビングスクールに通い始め、去年6月に見事ライセンスを取得。
「スキューバダイビングは、海で魚と一緒に泳げる感覚を味わえる。魚はとってもかわいい!ドルフィンスイムも体験したけど、イルカにはとても癒された。これは、やった人にしか体感できない!」
「スキューバダイビングは、やればやるほど成果がカタチになるところが自分に合っている。私も、始めるまでは知らなかったけど、スキューバダイビングにはライセンスの段階がある。今はインストラクターの前段階であるアシスタントを目指している。
ここから先は、ブロの世界に飛び込むという事だから、本当にインストラクターを目指すかどうか…正直迷いはある。でも、海の魅力を皆に伝えたいし、私がインストラクターになったら習いたいって言ってくれる友達もいるので、少しずつステップアップしていきたいと思ってる」
いつかあの舞台に立ちたいと思ってた
そんな彼女がミュージカル『A COMMON BEAT』を知ったのは2005年。
友人が出演すると知り、第3期公演を鑑賞する。
「キャストから出るものすごいエネルギーに感動して、わたしもいつかあの舞台に立ちたいって思った」
しかし彼女の職業は看護師であり、休みが不規則で練習の参加も難しいため、その時は諦めたという。
「去年、スキューバダイビングの他にも新しい事を始めたいと思ってた時、ちょうどパソコンのメールを整理していたらコモンビートの『17期ミュージカルプログラムのお知らせ』』を見つけて、コレだ!って思った」
その後、体験説明会に参加。17期プログラムの参加を決める。
しかし彼女は看護師として病棟勤務をしている。休みが不規則な上に、夜間勤務もある。以前にも増してミュージカルを始めるには困難な状況であった。
「いつか…って思ってたら、いつまでたってもできない!
やりたいって思った時、動かなきゃって思った。あとはどうにかする!」
そんな強い気持ちで参加した17期。
しかし最初はなかなか自分を出せずに悩んだという。
「やりたいって飛び込んだものの…積極的に関わる感じではなかった。ただ雰囲気に入るだけ。
ちょうどその時期、恋愛がうまくいかなくて、人に対して壁を作っていたと思う。
でも、ひとつの作品を一緒に創るのにそれじゃいけない。これじゃ何の為に参加したのか分からない。自分が変わらなくちゃいけないと思った」
そして彼女は思い切った行動に出る。
17期のクリスマスパーティーにクリスマスツリーという、一風変わった仮装で参加する。
「それを見て皆がとっても喜んでくれた。思い切って行動した事が自信になり、その後勇気を出して、皆の前で自分の想いを発言する事ができた。少しずつコモンビートで自分らしくいられるようになった」
「スキューバダイビングもミュージカルを始めた事も、自分にとって最高のタイミング。これからも自分らしくやりたい事をどんどんやっていきたい。そう思えたのは、色々な人が支えてくれたり背中を押してくれたから。とても感謝している」
彼女は、彼女の周りを取り囲む全てに感謝するように優しくそう話す。
『いつか…』と思うだけでは、永遠に『今』にはならない。
スキューバダイビングへの挑戦も、ミュージカルの参加も一歩を踏み出す事で『いつか…』を『今』に変えた彼女。最高のタイミングは決して最初から用意されたものでなく、彼女自身が自分で創り出したのだ。
これからも彼女は、自分の人生を海の中のように自由自在に進んでいくだろう。
浅野 妃美子(あさの きみこ)
英会話学校の友人が参加したミュージカル『ACOMMON BEAT』3期公演(大阪・愛知)を鑑賞したのがきっかけで、17期プログラム(中部)にキャストとして参加。現在は、コモンビート中部地域スタッフとして活躍中。
職業は看護師、病棟勤務。夜間勤務もこなす。
2011年、6月スキューバーダイビングのライセンスを取得。現在はインストラクターのアシスタントを目指すためのスクールに通う。