コモンビートメンバーの高橋祐介(ちゃる)です。(※写真下)
ピースボートの現地派遣ボランティアの一員として
宮城県の石巻で4月1日~4月9日まで支援活動を行い、無事に帰って来ました。
僕らピースボートのボランティアスタッフは
石巻市の専修大学にあるグランドをお借りしてのテント生活。
被災地の負担にならないように一週間分の食糧もすべて持って。
Twitterにて、つぶやいた内容を転記しつつ書きたいと思います。
1日目。
中央区一丁目付近の個人宅にて畳と家具の撤去作業。
ご夫婦二人の力ではどうしても動かせないとのことだったが、作業を始めて納得。
ヘドロまみれの畳は死ぬほど重い。男二人で十二枚の畳を三時間ほどかけて漸く撤去。
そのあとご夫婦のお話を聞くことができた。
別れ際には「落ち着いたら私もボランティアに行きたいと思います。
本当に感謝しています。ありがとうございました」との言葉、
心を打たれました。
体にもヘドロの臭いがつくし、本当にきつい作業だけど、
この仕事を一週間続けても良いと思えました。感謝!
2日目。
あいプラザという市民会館?の駐車場にあるヘドロの除去。30人体制での大作業。
ひたすらスコップで土嚢に入れる。
駐車場に横倒しになった車を外国人チームも混じって手押しで270°回転&移動。
マンパワーってすごい!
その後被害の大きい川沿いへ。でっかい船が店に突っ込んでたり、
歩道が水に浸かっていたり(地盤沈下)。
でも街側のコーディネーターは明るい顔をしていた。
時間はかかるけど絶対復興する。そう確信した。
そのためにももっと多くの人が必要。
泥を出すだけでもどれだけ工数かかるのか想像できないレベル
3日目。
駅前北通り二丁目付近にて畳15枚と家具の撤去依頼。
それを済ませた後に付近の聞き込みをすると「こっちもお願いします」という感じで
最終的には畳45枚と家具多数を男3女2人で撤去!
さすがに疲労が目に見える。
「あなたたちしか助けてくれる人いない。ありがとうございます」という言葉や
「全部ひとりでやったからもう大丈夫。。」という言葉を頂いた。
個人宅の片付け作業はどうしても個人がやらざるを得ない状況。
ただ、その部分がいかに被災者の負担になってるかを感じる。
マンパワーが必要
4日目。
八幡町付近で炊き出し。中身はなんとたこ焼き!600個焼きました。
6個入りでお渡ししていたところ
「うちは3人家族だから3個で良いです」などの言葉を頂いた。
たこ焼き自体も大評判。被災者もボラスタも非日常を感じられる良い企画でした。
機材や具材を提供頂いた「たこ八」さんに感謝!
5日目。
中央区の精肉店にて側溝のヘドロ除去と倒れた家具の直し作業。
完了後は無事だった二階でウィンナーを頂いた。
めっちゃ柔らかくてこんなにウィンナーをうまいと思ったことはない。
依頼主のお婆ちゃんは「明日も休憩しに来て良いからね」と言って下さった。
その後、付近の薬屋さんで作業をすることに。
ここは被災してから一度も手を入れてないという。
棚やドアが人力では考えられない状態になっていて、
今まで見てきた家はこういう状態から途方もない作業をしてきたんだ
ということを改めて知った。
僕らはあくまで途中からお手伝いをしてるだけ
6日目。
牧山参道会館という避難所でお風呂が出るようになった。
その告知と薪割り作業。お風呂という言葉を出すとみんな目がでっかくなる。
「11日から入ってないから本当に有り難いです」
お風呂は体を洗うだけじゃなくて心も洗うもの。
少しずつだけど前進してる。これをどう継続していくかが課題。
その夜、テントで寝ていたところ震度6強の余震が。。
まずは駐車場に避難するが、自衛隊からの指示で建物の3Fへ。
でも、みんなすごく冷静で毅然と行動していた。
感覚的にこの場所にいれば安全だろうと思っていたし、
この6日間で積み重ねてきた精神力、自信、仲間への信頼が
自然と態度に表れたのだと思う。
このメンバーなら何が起きても大丈夫。
津波警報解除とともに再度就寝。
7日目。
余震の影響で全面的にボランティア活動は休止。
でも、参加している素晴らしいメンバーたちと
交流する良い時間になった。
この出会いを心から大切にしたい。
本当に熱いメンバー。キレイな心。
落ち着く、、みんな大好き
8日目。
仲間の手助けもあって
専修大学の避難所でマッサージをしつつ、歌を歌わせて頂くことに。
歌いやすいシチュエーションではなかったけど
アカペラで精一杯伝えさせて頂きました。
そして現地に残る仲間との別れを惜しみつつ。。帰路へ。
振り返ると
泥だしや家具の撤去作業はとても苦しい作業だったけど
こんなに単純な作業でも自分たちが必要とされていることを実感することができました。
人生でこんなに感謝されたことはありません。
そして、1日目に伺ったお母さんの言葉
「地震当日、見ず知らずの方とひとつのパンを分け合って食べた。
そして、今日あなたたちみたいに東京からわざわざサポートしてきてくれる人がいる。
本当にありがたいこと。人間って素晴らしい。それを改めて実感しています。」
この言葉は一生忘れないと思います。
僕も被災者の方々を見ていて、
人間って素晴らしい、日本人って素晴らしい、と改めて思いました。
本当にかげかえのない経験をさせて頂きました。
いま足りないのはマンパワー。
今後も自分ができることを続けていきます。