学校訪問プロジェクト本番!!! | NPO法人コモンビート
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学校訪問プロジェクト本番!!!

mini_1106-title.jpgこんにちは、学校訪問プロジェクトに関西から参加した鈴木祐介(ズーキィ)がお送りします。


いよいよ迎えた世田谷3校合同学校訪問プロジェクト当日。
みんな久しぶりに袖を通す衣装にソワソワしながら、舞台裏でアップ、発声練習、そして大陸ダンスの最終確認。さぁこれで準備OK!
始めに3校の校長先生からご挨拶があり、そこからコモンビートにバトンタッチ。司会進行は我らがGreat Teacherハン・チュソン。韓国語での挨拶・自己紹介から始まり、こどもたちの興味を一気に引きつけた。
今回のプログラムは100人村のワークショップをコモンビート風にミュージカル要素を取り入れて実施するというもの。
※100人村のワークショップとは「世界がもし100人の村だったら」という視点で描かれた絵本をもとに教材化したもの。この日は子ども、保護者、先生合わせて70人村という設定になった。
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まずはご挨拶とばかりに衣装に身を包んだキャスト全員で「かけがえのない仲間たち」を披露した。まずは歌ったり踊ったりする中で元気な大人の姿を見てもらえたのではないかと思う。
それから「なりきりカード」なるものが、子どもたち、保護者の皆様、先生方に配られた。これは(名前:マイケル 性別:男 年齢:大人 大陸:アメリカ 言語:英語 挨拶:ハロー)などが書かれたもので、今日一日はその人になりきってワークショップに臨んでもらうというもの。
手始めに「まずはこども、大人、高齢者に分かれてみましょう」という合図とともにそれぞれ分かれてもらい、視覚的に世界の中でどれくらいの割合が大人なのかなどが一目で実感してもらえたと思う。
次にカードに書かれた挨拶をもとに同じ仲間を探してもらい、どの言語が一番多く使われているのか、日本語を使う人はどのくらいなのかなどを理解してもらった。
続いてある程度大陸ごとに分かれてもらった後でその大陸ごとのダンスをキャストが披露。このためにどれだけ練習を積んできたことか、子どもたちよしっかりその目に焼き付けてくれたまえ!この頃になると手拍子をしてくれる子どもも増えてきた。
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ここからが後半戦。
なりきりカードに書いてあるマークをもとに5つのグループに分かれてもらい、それがなんのグループか考えてもらった。子どもたちには難しいかと思いきやあるグループからは「先進国だ!」という声が。そう、これは貧富の差で分けられたものだった。
このグループに対して70枚のクッキーが配られた。多いグループには58枚。少ないグループには0.5枚。それをグループのみんなで分け合った。裕福なグループでは始めは喜んでいたが、あまりの枚数の差をかわいそうだと感じ他のグループに分けてあげる子もいた。と思えば1.5枚しかもらえなかったグループの子どもは裕福なグループのクッキーを奪いに行く姿も。「これが現実だったら戦争になってるね」とチュソンのコメントに考えさせられる。
クッキーを食べ終わった後、それぞれのチームに感想を聞いてみると意外にもクッキーが少ないチームもその状況なりにみんなで協力しあい楽しんでいたことがわかった。必ずしも裕福なチームがクッキーを分け与えるだけが幸せではないということ。うーん、ここは子どもも大人も複雑な気持ちになった。
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このワークショップを踏まえてこれからどんな世界になったらいいかをなりきりカードの裏に書いてもらい何人かで共有した後、最後にそのみんなの願いが叶うようにキャストから「願いをのせて」のプレゼント。歌った我々もミュージカルとはまた違った感情をもって歌ったのではないだろうか。
ワークショップが全て終了したあとの校長先生の話の中で「急に世界を変えることはできなくても、まずは家族や友達など身近な人に対してやさしくしてあげよう。きっと今日参加してくれたみんなはいじめなどはしないと信じています」という内容が非常に印象的だった。
今回このプロジェクトに参加してみて、改めて教育というものの重要性を考えることができた。その表現方法は様々であると思うし、今回はひとつの形として大成功だったと思う。
これからも地域、社会からの様々な依頼に対して最適な方法を考えて、コモンビートらしい活動を進めていきたいと思う。
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