自分の「好き」や「感性」から始まる探究 × キャリア教育。【吉根中学校イベントレポート】 | NPO法人コモンビート

自分の「好き」や「感性」から始まる探究 × キャリア教育。【吉根中学校イベントレポート】

自分の「好き」や「感性」から始まる探究 × キャリア教育。【吉根中学校イベントレポート】

こんにちは、NPO法人コモンビートです!

2025年7月2日(水)、愛知県名古屋市の吉根中学校にて、全校生徒(1〜3学年、約600名)を対象にした探求 × キャリア教育プログラムを実施しました。

今回のテーマは “自分の「好き」や「感性」から始まる探究 × キャリア教育” 。
探究の楽しさや問いを立てることの面白さを体感し、将来について考えるきっかけを作ることを目的に授業を開催。自身のキャリアを考えると同時に、「自分の好き」や「ワクワク」に正直に向き合うことの大切さも感じられる1日になりました。同じ地域で活躍する多様なバックグラウンドを持つ大人たちも自身の経験を「人生プレゼン」として生徒たちに発表。他者の人生から学び、自分の生き方を探求する大切さも感じてもらえる時間となりました。

この記事では、そんな授業の内容や生徒たちの様子をお伝えします。

体を動かして、失敗して、笑って…からの学び!

講師を務めたのは代表理事/CCO(Chief Commons Officer)の河村勇希。
講師を務めたのは代表理事/CCO(Chief Commons Officer)の河村勇希。

プログラムのスタートは、「全力失敗ゲーム」というアイスブレイクから!

右手で三角を描きながら、左手で四角を描く。そんなちょっと頭を使うけれど、簡単で楽しい「コムズカシイ」動きに挑戦します(笑)。ペアになって協力しながら進めていき、ほとんどの人が途中で失敗してしまうのですが、講師の河村勇希(ゆーき)から「全力で失敗しましょう〜!」という掛け声がかかり、みんなどんどんチャレンジしていきます。空気もほぐれ、子どもも大人も笑顔に。

次に、理事/CIO(Chief Impact Officer)である中島幸志(こーじ)が登壇。
自身の人生やキャリアにおいて、大切にしてきたことを語っていきます。

こーじが伝えた3つのポイント。
こーじが伝えた3つのポイント。

中島幸志(こーじ):
「『いつもとは違う何かをすること』は、計画どおりにはいかないかもしれませんが、何かが生まれるきっかけになります。小さな失敗も、ワクワクとセットで経験することが大切。自分の「好き」や「感覚」に正直に向き合うこと、そして他者の「好き」や「感覚」にも触れてみることが重要ですよ。」

いつもと同じ選択をしているだけでは、新しい可能性は見つかりません。そこで、計画的偶発性とよばれる「新しい可能性の見つけ方」をわかりやすく伝える時間となりました。

そして、「全力失敗ゲーム」で一緒に挑戦したペア同士で、お互いの「好きなこと」を共有していきます。

生徒Tさん:「私の好きなものは、『怪獣8号』です。」

生徒Wさん:「皆さんすでにご存知かもしれませんが、僕の好きなものはナルトダンスです!」(そして、Wさんは全員の前で見事なダンスを披露)

お互いの好きを伝え合うことで、体育館全体が和気あいあいとした雰囲気に包まれ、どんどん盛り上がっていきます。

好きをカタチにした、人生プレゼン。

お互いの「好き」をシェアした後は、「実際に好きを仕事にしている人は、どんな人生を歩んでいるのだろう?」という問いを軸に、人生プレゼンがスタート。この日、発表してくれたのは、普段はNPO団体のフリー広報やグルメライター、劇団のリーダーとして活動しているぴー早咲です。

ぴー早咲:
「私は4歳の頃からバレエを習っていましたが、中学校2年生で勉強を理由に辞めました。その後、バレエ以上に楽しいものが見つからず、大学時代は勉強をしながら、ミュージカル俳優を目指したこともありました。しかし、夢は叶いませんでした。それでも、全力で失敗することで、ちゃんと挑戦したことに納得できました。その後、コロナのおうち時間をきっかけにカメラを始め、カメラが好きという気持ちだけでフリーランスになりました。今では、グルメライターや広報として活動しています。そして、大学時代に諦めた舞台活動ですが、2024年から再開しました。やっぱり「好き」という気持ちだけで行動した結果、今ではその活動が自分にとって大切なものになっています。」

最後は歌のプレゼント

今回、吉根中学校に訪問したメンバーは全員、NPO法人コモンビートの「100人100日ミュージカル®️プログラム」に参加した多様なバックグラウンドを持つ大人たちです。最後は、生徒たちの前で、渾身のミュージカルナンバーを全力で披露しました。

訪問授業のまとめ

実施日:2025年7月2日(水)
実施場所:愛知県名古屋市立 吉根中学校 体育館
対象:全校生徒(1〜3学年、約600名)
実施団体:NPO法人コモンビート
テーマ:「自分の『好き』や『感性』から始まる探究 × キャリア教育」
目的:
・探究することの楽しさや問いを立てる面白さを体感
・「自分の好き」や「ワクワク」に正直に向き合うことの大切さを知る
・他者の経験から学び、自分の生き方を考えるきっかけを得る

<当日の流れ・構成>

①アイスブレイク:全力失敗ゲーム
ペアで協力しながら、身体を動かすゲームに挑戦。失敗を恐れずにチャレンジすることの大切さを実感。
② 理事/CIO(Chief Impact Officer) 中島幸志(こーじ)による人生トーク
「感性に正直になろう」「違和感に向き合おう」「偶然をつくるいつもと違う選択をしてみよう(セレンディピティ)」など、キャリアをテーマにしたメッセージを共有。
③ ワークショップ:好きなことの共有
生徒同士で、自分の「好き」を発表し合うワーク。仲間との距離が縮まり、探究心が刺激される時間に。
④ ゲストによる人生プレゼン
好きなことを起点にしたキャリアの実体験を紹介。失敗や挫折を経て「好きを仕事にした」人生のリアルに触れる。

⑤ ミュージカル「A COMMONBEAT」に使われる歌やダンスの披露
コモンビートの「100人100日ミュージカル®️」経験者による生パフォーマンス。

「これからどんなにたくさんの失敗をしてもくじけずに新しいことにチャレンジしてみたり、あきらめずに夢を追い続けていきたい。」子どもたちの感想

この日授業を受けた子どもたちからはこんな声をいただきました!
「受験生ってどうしても進路に悩んだり、周りの意見に影響されやすいと思うので改めて自分を信じることや失敗してもいいと言ってくれるのはすごくありがたかったです。」(中学校3年生)

「本気で当たって失敗したほうがすっきりすると知れて、自分も挑戦の中で諦めたくなったら全力で当たってみようと思った。」(中学校3年生)

「最後のミュージカルに鳥肌が立った。」(中学校1年生)

「やっぱり、自分の好きなことをやっている大人はキラキラしていると思うし、自分がわくわくできるきっかけを待っているのではなくて、小さなことでも自分から一歩踏み出してみることが大切だと思った。」(中学校2年生)

「今までにはない視点でいろいろなことについて考えることができてとても勉強になった。」(中学校3年生)

「予定が合ったらぜひミュージカルを見てみたい。そして、大人になったらぜひ参加してみたいなと思った。今日の講演を通して、ワクワクするもの、好きなものをちゃんと考えようと思った。」(中学校3年生)

「どんだけ失敗しても良くて、逆に偉いということが印象に残った。とても楽しそうな学習だなと思った。」(中学校1年生)

「将来やりたいこと、と言えば大体一つのことをやる!ってなりがちだったけど、今日の講師さんたちの話を聞いて、将来やりたいことが何個もあってもいいし、途中でやっていることを変えてもいいんだなと思えた。あとみんな充実してて楽しそうだった。いままで興味も関心も湧かなかったミュージカルがちょっとおもしろそうだなって思った。講師の皆さん歌うまかった。」(中学校3年生)

「これからどんなにたくさんの失敗をしてもくじけずに新しいことにチャレンジしてみたり、あきらめずに夢を追い続けていきたい。」(中学校2年生)
これからもコモンビートは、表現活動によって、自分らしく・たくましく生きる個人を増やし、多様な価値観を認めあえる社会の実現を目指していきます。

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