社会貢献? | NPO法人コモンビート
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社会貢献?

最近、社会貢献という言葉が溢れています。
 
社会貢献という言葉がこうして浸透したことはとてもいいことですね。
でもどんな言葉でも浸透してしまうと、「何でもかんでも社会貢献」となってしまいがちです。
言葉は生き物です。
今こそ、社会貢献という言葉と向き合う時期なのかもしれません。


 
「社会貢献」という言葉を調べました。
ただ、「社会貢献」という単語そのものは大辞林に大辞泉にも載っていません。
 
「貢献」だけを調べると
 物事や社会に力を尽くして、よい結果をもたらすこと。寄与。(大辞林)
 
とありました。
そもそも、一般企業も社会貢献をしています。
雇用を生み、商品を生み、サービスなどで利便性を高め、経済を高める活動をし、納税しています。
あえて何か社会への貢献をせずとも、すでに社会への貢献を十分にしています。
ですがそうした企業は、社会貢献企業などとは呼ばれません。
社会貢献企業と呼ばれていない企業は、社会貢献をしていない企業のように反面でとらえがちですが、決してそうではないでしょう。
 
社会システムには、公共と営利とがあります。
それぞれは対立するものではなく、共存しているものです。
間接的に、営利企業の税金で公共が賄われていることもあるわけですから、補完関係ともいえます。
少なくとも日本は資本主義の国ですから、社会主義のような社会への考え方はないはずです。
 
最近の社会貢献に少し違和感を感じるのは、特に、独善的な考え方に聞こえる場合が多いからかもしれません。
私たちは良いことをやっている
そういうことを表すために社会貢献という言葉を利用しているようにも見えます。
良いことをしているかそうでないかは第三者が決めることで、自らが決めることではありません。
それに、競争社会が悪いわけでもなければ、最近話題の1億円以上の報酬をもらう経営者が私利私欲に走っているいうわけでもないでしょう。
私たちが働いていることも、消費していることも、家庭を持つことも、1つ1つが普通に社会貢献していると思います。
 
僕が思うのは、社会貢献とは、当たり前の活動ではないかということです。
それをあえて、「私は社会貢献しているんだぞ」と主張するのはちょっとおかしく見えます。
あたりまえの社会貢献を、あたりまえのようにやっていく。
それはエコ活動もそうですし、挨拶も同じです。
気遣いも譲り合いも。
 
コモンビートの活動では、社会貢献ということが何か?ということを学んだりしません。
「自分に何ができるだろうか?」と自分を振り返ることはあっても、「社会貢献のノウハウ」を教えるわけでもありません。
そして、コモンビートの活動も、そもそもは、私たちがおもいっきり楽しんで活動をしています。
その結果、希望が湧いたり、地域が活気づいたり、家庭が明るくなったり、自分の人生が楽しくなったり・・・そういう自然な形がとてもいいなと思います。
 
ですから、社会貢献は目的や手段ではなく、きっと、結果なのでしょう。
「結果、社会貢献になった。」 という感じでね。