こんにちは。スクールファシリテーターの村岡真梨(まる)です。
全6回の飛鳥高校での連続授業、5回目の授業に行ってきました!
今回も、仕事や年齢がバラバラなコモンビートメンバー9名と訪問しました。
翌週末に本番を控えた55期東京公演メンバーは、練習合宿明け&本番までカウントダウンといういいエネルギーをまとって、参加してくれました(^^)
この55期東京公演は飛鳥高校がある王子で開催されます!そこで、飛鳥高校定時制2年生を、55期東京公演に招待できることになりました。「行くーーー!!」とすでに楽しみにしてくれている生徒もいて、どう感じてくれるのか、今から楽しみです。
曲に合わせて動きや振りを創ってみる創作パートでは、先週壁とお喋りしていたバスケ部チームに、「バスケットボールを使ってみたら?」と提案してみました。するとまんざらでもない様子。
先生方は、誤って照明や窓を割ってしまうんじゃないかと心配もされていましたが、本人たちに「こんな心配もあるんだけど、どうなの?」と聞くと、「大丈夫っす」とこたえてくれました。
バスケットボールをゲットした生徒たちは、パスしたり、足の間をクルクルさせたりと何だかそれっぽい創作を始めました。確かに、途中でふざけて、他グループのパートに入って邪魔になったりしたけど、それをすると他のグループのパートが台無しになるよと伝えたら、分かってくれました。
自主性を尊重しつつ、無法地帯にはさせず、方向性を示す、そんな筋肉が私たちスクールキャストも鍛えられてる気がします。
来週がこの連続授業の発表なので今回が最後の授業。なんとな〜く、作品になったかな?!
参加した、スクールキャストの「場を楽しむ空気」が、いい感じに生徒に伝染して広がって、常に場の空気を温めてくれました。
前回笑わなかったある男子生徒が、今回は笑ったと嬉しそうに報告していたスクールキャストの林大真(だいしん)さんと、柴田浩孝(しばちゃん)さんの感想を紹介します。
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・林大真(だいしん)さん
この授業に参加しているほとんど生徒にとって、音楽に合わせて踊ることは未知の領域。
当初は、重い腰を上げることが精一杯だったが、今では各々が少しずつ音楽に合わせて手足を動かしている。
もちろん、興味を示さないことや壁にもたれてスマホを触ること、先生の話を聞かないことも1つの“表現”。自分の心に従う逞しい姿がそこにはある。
複雑な事情を抱えてこの“定時制課程”という環境に身を置いている彼らには、他人から“愛された”経験が少ないのかもしれない。故に、僕らが言葉で説いたところで、それを理解してもらうことは簡単でない。でもその言葉が彼らの頭の片隅に残って、今後の人生の中での経験とリンクした時、“自分を愛することの素晴らしさ”を知ってくれたらそれでいいと思う。
僕にできるのは、「彼らの表情や動きに秘められた思いを想像する」こと。
あまり感情を表に出すことはないけれど、各々熱中しているものがあって、その話をするときの彼らの目は輝いている。
次回が最終の授業。みんなの“心に火が灯る瞬間”を目に焼き付けたいと思う。
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・柴田浩孝(しばちゃん)さん
帰りのバスで、何故か泣きたくなった。
定時制の学校。高校なんて、久しぶりすぎてテンション上がる!チャイムも懐かしい。
授業をちゃんと聞く人と聞かない人がいる。自分と違うからと言って、線引きをして、見下して、それはその正義を押し付けることだと思う。スマホのゲームでもなんでもいい。必要なのは、まずは認めること。そして、同じ目線で話すこと。
遠慮してたら違うんだな。
いろんな事情があって定時制に通っている。何のためなのか、きっといろいろある。それでも、なんか、それぞれの人がなんか持ってて、今を懸命に生きている。
オタゲーをめちゃめちゃ踊れる人がいる。ラップができる人もいれば、バスケができる人もいる。みんな持ってる。その光にフォーカスを当てたい。だってすごいんだから。俺にはないものをたくさん持ってるんだから。
普通のというのはおかしいが、公立の日中の学校基準で言うと学校崩壊状態かもしれない。それも静かな崩壊。話を聞かない感じ。反応が薄い。でも、逆に言えば、先生の前で、黙って従うことができない。逆にすごい。
遠慮せずに混ざって遊んだらいい。シンプルに。そしたら打ち解けられる。逆でもいい。本気で叱ったらいい。それも伝わる。
ダンスをやるのも、本気で楽しんだらいい。きっと何かしら伝わる。
そう思った。
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スクールファシリテーター
村岡真梨(まる)