Meet the World:vol.25 LBGTQIA+ in Las Vegas/Nevada | NPO法人コモンビート
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Meet the World:vol.25 LBGTQIA+ in Las Vegas/Nevada

みなさん

こんにちは。もっぴーです。

Kahootってご存知ですか!?

オールスター感謝祭のような四択クイズをオンライン上で作成・参加できるサイトなんです。

スイスから参加のMelanie(メラニー)がKahootを使ってベガスのトリビアゲームを企画してくれてみんなで盛り上がりました^^

日本語も対応しているようなので、アクティビティなどでぜひ使ってみてください!

ラスベガスでのTheme of the weekは「LBGTQIA+」

知っているワードより長い。。!と思った方が多いのではないでしょうか。

日本ではLBGTもしくはLGBTQという言葉が主流かと思います。

QはQueerやQuestioningの頭文字で、特定のカテゴリーに属さない、もしくは自分の性に疑問を持っている人を表します。

ではI・A・+は何を指しているでしょうか。

I:intersex 身体が特定の性別を示さない

A:asexual 性に関心を持たない

+:その他のカテゴリーも探していこう!

という分類だそうです。

UWPのキャストの中でセクシャルマイノリティーとオープンにしている人たち10 名ほどがLBGTQIA+についてプレゼンをしてくれました。

各国のセクシャルマイノリティーに対する背景の影響もありますが、UWPは非常にオープンな文化なので「メガネの人集まって~」というような感じで「ゲイの人集まって~」と集合がかかったりするのは最初はなにっ、と心の中がざわっとしたのですが今ではすっかり慣れました(そんな集合をしたのはプレゼンのためのみですが)。

また、ゲストスピーカーの方にもお越しいただいてより専門的なお話もお聞きしました。

登壇してくださった方は、自分で出産した4人の子どもをもつお母さんですが、今は女性と再婚をして暮らしている方で、ご本人の経験交えたお話をしてくださりました。

すごくカジュアルにお話をしてくださり、自分の中のセクシャルマイノリティーの捉え方変わりました。セクシャルマイノリティーを左利きに例えて、いつ左利きになったか覚えているか?左利きがゆえに何となく不便を感じるか?という会話からスタートし、セクシャルマイノリティーも同じようにいつから自分の性を認識したのかわかる人もいればそうでない人もいるし、社会はどうしてもマジョリティー向けに作られるからどうしても生きづらくなってしまうのが今の社会とおっしゃっていました。

これまでセクシャルマイノリティーと聞くと、私の感覚では何となく気を配らなければいけないのかな、と少し「特別」な感覚を持っていたのですが、左利きという例えは自分の感覚をフラットにしてくれて新しい見方を学んだように感じました。

以前、質問に対してYes,Noの回答を出すCross the lineについて記載しましたが、この週はセクシャルマイノリティーに特化したCross the lineを実施しました。

・性差別を受けたことがあるか、見たことがあるか。

・セクシャルマイノリティーに対してオープンな環境で育ったか。

・自分の性に疑問を持ったことがあるか。

という質問に対しての答えは、キャストの多様性を再度実感する機会となりました。

驚いたのは「自分の性に対して疑問を持ったことがあるか」について、キャストの半数以上がYesの側に移動をしたことでした。

子どもの頃から親に「男の人、女の人どちらを好きになって結婚しようとあなたのことを愛しているからね」と言われ続けて育った人や、自分の出身州の同成婚合法化によって自分の性について深く考えだした人など背景も様々でした。

ディスカッションの中で日本の社会について私がした説明は下記。(正確に説明できているかはやや疑問。。)

「少し前から状況は変わりつつあるけど今なお同成婚が認められていない、まれに政府関係者がセクシャルマイノリティーに対する差別的な発言をして問題になることがある」

この説明に対してドイツから参加のキャストから、「日本は民主主義で自由にあふれている国なのにどうしてそんなにセクシャルマイノリティーに対して厳しいの?」と質問を受けて返答に随分悩みました。

私が材派遣会社で仕事をしていた頃、たくさんの求職者と出会い、セクシャルマイノリティーの方にも何度か出会いましたが、自分のことをオープンにできずに悩んでいたり、トランスジェンダーの場合は見た目のギャップによってなかなか面接に通らないという現状を何度も見てきました。会社外でセクシャルマイノリティーに関するワークショップを受けた際にはオープンな姿勢を示している企業の紹介もありましたが、外資系企業が多く、パワーポイント1枚に収まる企業の数を見ると、働きづらい現状を感じました。

他の国との違いは教育の違いなのか、、と最初は思ったのですが案外どの国でもセクシャルマイノリティーについて学校では教えないようで、ソーシャルメディアやデモなどを通して知るようでした。

そう考えると日本の社会は今まさに過渡期を迎えているように思います。芸能界では性別の概念をとっぱらったタレントがどんどん活躍していたり、今年に入って同成婚の合法化をめぐった一斉提訴が起こったり。

セクシャルマイノリティーの人のみが闘うのではなく、多くの人が今の日本社会の変化に関心を持って知識や情報を蓄え意見を持つことが、よりオープンな社会になるために今必要なことだと感じました。

UPWにいると「多様性」に対して日本社会がすごく遅れているように感じることが多いのですが、一方で歩む歴史はどこも同じだと思います。

アメリカは2015年に全州で同成婚が合法化されましたが、合法とはいえど州によってオープンな度合いはかなり違いがあり、多くの地域が今でも闘い続けています。

ゲイにウェルカムな街として知られているサンフランシスコも1970年代の大論争を経ての今があります。映画「Milk」は当時のサンフランシスコを舞台に同性婚をめぐった政治家の闘争が描かれているアメリカ社会の中のセクシャルマイノリティーの歴史を語る作品なのでぜひ一度見てみてください。

LBGTQIA+をテーマとした1週間は、たくさんのキャスト達から生きた情報を学び、社会に対する当事者意識を強くさせる時間となりました。

もっぴー(三矢楓)