特別企画:自衛官対談 | NPO法人コモンビート
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特別企画:自衛官対談

20i_120429_title.jpg4月29日
待ちに待った20期の初回インタビューです!


今日の対談二人を紹介します。
陸上自衛隊(陸自)所属
赤大陸の諸石千恵(モロ)さん(以下モ)
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航空自衛隊(空自)所属
緑大陸の堀之内徳(ポリンキー)さん(以下ポ)
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そしてインタビュアーは私、緑大陸のChong Fong Loy(ロイ)です。
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対談は練習後に三人で一緒に駅へ向かっていく途中からスタートしました。
なんと!20期キャストには自衛隊で働くメンバーが2人もいます。
そんな自衛官同士のあるある話を聞かせてもらいました。
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自衛隊と言えば、ほふく前進って本当にするんですか??
モ:大変よ。皆が想像することと違うよ。自衛隊には五段階のほふく前進があるよ。
ポ:そうそう。1段階目の手と膝をついた姿勢から、徐々に低くなって
  5段階目は地面に頭も付けて完全に伏せた状態で進むんだ。
モ:敵に近づくことに段階が徐々に上がっていくよ。  
後日5段階を実際に見せてもらい、実際にまねてやってみましたが
どの姿勢も厳しい…。少し進んだだけで私は音をあげました…。
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モ:あと、自衛隊体操もあるよ。
ポ:そうそう、自衛隊体操も面白いよ。
二人はだんだん人の増えてくる駅のホームでその体操をやり始めた。
人目をはばからず…
ポ:最初に見ていたら笑えそうだけど、真剣にやると相当運動になるよ。
  ネット上で検索したら動画が観られるよ。
そして3人で私がよく行くカフェへ。
ポリンキーはアイスコーヒー、モロは美味しそうなフラペチーノ
私は最近はまっているホットのカフェモカをそれぞれ頼んで席に着いた。
ポ:そうそう、寮は決まっている時間にラッパが鳴るんだ。
へ~何で?
ポ:チャイムみたいなものだよ。朝に起こしてくれるとかね。
モ:そうそう、朝、昼、夜、それぞれ違う曲があるよ。
ポ:聞く?
ポリンキーはポケットからスマートフォンを出し、ラッパの曲を探す。
モ:え!取ってあるの?
ポ:今日のために取ってきた。
♪~
文章でお伝えできないのが残念です
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ポ:そうだ。自衛隊は、上官に質問されたら、必ず返答するよ。
  「はい」か「いいえ」か。
  普通の社会では、前で話す人の話しを聞いている時に、
  ほとんどしーんとしているから、ヒヤッとするよ。
モ:確かに。「了解」というのもよく使うね。
  あと、「健康状態」と上官に聞かれたら、「異常なし」と皆一斉に答えるとか。
とっても厳しそうな世界ですね。
まさに、想像する自衛隊の世界そのものです。
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モ:
そうだ、レンジャーって知ってる?
  陸自にはレンジャーという体力的にも精神的にもより強く鍛えられた人達がいるんだ。
  一部の人しか受けられない訓練。過酷な訓練だよ。
  何も与えられずに島に残されてサバイバルしたりする訓練もある。
  みんな、いい身体してるよ(笑)
ポ:多分精鋭部隊に入る人たちなんだろうね。
  そう言えば、空自にもメディックという人達がいてね。
  深いプールで潜水とか、錘を持って泳ぎっぱなしとか
  映画の「海猿」と同じくめちゃくちゃ過酷な訓練があるよ。
  誰でも受けられるわけじゃないし。
まさに映画の世界の出来事が、二人の日常では起こっているのですね。
ところで、自衛隊に入って何かツライことあるのでしょうか?
モ:ほとんどないけど、山に入って訓練することだね。
  長ければ1週間以上、お風呂入れないことぐらいかな。
  訓練は、試験の一環でもあって、厳しくチェックされてるんだ。
ポ:空自の訓練は空港で緊急警戒のレベルを想定して、24時間警備しながら
  様々な状況に対する対応能力を訓練しているよ。
  例えば、不審者が空港に潜入して、遭遇したらどう対応するか
  または命令を無視した不審者を拘束することとか…
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ポ:そうだ、これは皆に伝えたい。
  自衛隊には体力検定があって、体力はある程度求められているんだ。
モ:体力検定は6科目だね。
ポ:そう。腕立て、腹筋、懸垂、3km走り、ソフトボール投げ、走り幅跳びの6科目。
モ:定期的検定を行って、体力を維持することが必要なんだよね。
時計を見たら1時間も喋ったことが分かりました。
夕方6時頃、空もすっかり暗くなっていました。
しかし、私達3人の話しは尽きることがありません。
会話の楽しさが時を過ごすことすら忘れさせられました。
ポ:そうだ、自衛官の職業病といえば!挙手する時にグーになっているよ。
モ:そう、そう、そう。皆グーだね。
ポ:なぜか分からないけど、上官や先輩がそうするから、自然と自分達もそうしているんだ。
ポ:あと、ミュージカルのロシアダンスの練習に関係することもあるよ。
  ロシアダンスの行進って、右足からスタートするじゃん。
  だけど行進というと、自衛隊は絶対左足から始まるんだよね。
モ:そうそう。
ポ:それで、自分はいつも足踏みが間違っちゃう。いつもテンポがずれてしまう…。
モ:習慣ってなかなかかえられないよね。
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夕方6時30分を過ぎました。
さすがに練習した日の後でカフェ1杯だけではペコペコです。
最後に、自衛隊に入ってよかったと思うことを聞いてみました。

ポ:
人との繋がりだね。
モ:そうそう。
ポ:同じ寮に住んでいる人達、同じ職場にいる同僚…
モ:同期の仲間も。
ポ:同期で、同じところで研修を受けて、その後バラバラになっても
  仕事とか旅行とか彼らの地域に行くと、仲間がそこにいることで色々できる。
  楽しみも増える。
モ:共に厳しい訓練を受けてきたからこそ、強いつながりを感じるよね。
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長時間にわたりインタビューを受けていただきありがとうございました。
ポ:なんか色々モロと話して嬉しかった。
モ:私も楽しく話せた。ありがとう。
ミュージカルの練習中では全く見えませんでしたが、
2人が実際に自衛官として日々訓練を行っていることを聞くことができ
とても楽しい時間を過ごせました。
厳しい訓練を乗り越えた仲間
その絆や繋がりを大切に思う2人だからこそ
コモンビートの100日間に魅かれたのかもしれません。
私たち107人もこれからいろいろなものを乗り越えて
絆を強め、最高の舞台を作っていきたいです。