感情を揺さぶる後半シーン | NPO法人コモンビート
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感情を揺さぶる後半シーン

22nd_120722_title.JPGみなさん、こんにちは!
22期緑大陸の吉水佳子(よっちゃん)です。
今回は、7月22日(日)に行われた、公式練習の様子をお伝えします。


いよいよ後半シーンの練習が始まった22期のわたし達。
前日に、初めての戦争シーンも練習しました。
今まではそれぞれの大陸ごとに、楽しく踊り、歌い、交流を深め合っていました。
後半シーンは、どうなるのだろう、ドキドキしながら練習がスタートです。
まずはウォームアップで体を動かします。
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22期のみんなが大好きなのは、安藤悠一(あんどぅー)さんのダンス”はじめてのチュウ”です。踊っているうちに体がほぐれ、だんだん笑顔になります。石巻で披露したWAKAWAKAも踊り、歌も練習します。一息ついたところで今日のメインの練習が始まりました。
午前中は後半のクライマックスナンバーの一曲である「Keep the beat」のダンスを練習しました。
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メインダンサーとバックダンサーに分かれるこの曲。
経験キャストの話を聞くと、誰もが「とってもかっこいい」と言っています。どんなダンスなのかな、ワクワクします。
総合演出の韓朱仙(チュソン)さんのかっこいい振りに見とれ、「確かにかっこいいなぁ」と頷いていたのですが…「え?これを自分がやるの?」と信じられない気持ちになりました。む…難しすぎる。
生まれてこのかた、運動会の行事以外のダンスを踊ったことのないわたし。
色んな人がアドバイスをしてくれたのですが、全くついて行けず、途方にくれました。足や手の動かし方、重心の移動、頭の中がこんがらがってしまいました。
大人になると、新しいことに取り組む機会が子どもの頃よりは減ってしまいます。”はじめて”のことに挑戦するときって、こんなにドキドキするのか、こんなに不安だったのか。
コモンビートの練習をしていると、小さかった頃の心細い気持ちを思い出します。
初めて跳び箱が跳べたとき、二重跳びができたとき、一輪車に乗れたときの気持ちがよみがえってきます。
努力して努力して「できた!うれしい!」という気持ちを味わえるまで、ダンスを頑張ります。
そして、わたしと同じダンス初心者の人、本番まで一緒に頑張りましょう!
さて、昼食をはさみ、午後は戦争シーンの練習です。
午前中の「Keep the beat」で、”生きている喜び”を表現するなら、
戦争シーンは、日頃は心の奥底にしまっている”怒り””憎しみ”を表現する場面です。日常のイライラが、マイクを持つ安藤悠一(あんどぅー)さんの一言で、怒り、憎しみに変わっていきます。登場する一人ひとりが、体から放っていたのは”殺気”でした。
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もしも、
戦争によって大切な家族が殺されたら、
ふるさとを奪われたら、
仲間が目の前で傷つけられたら…
わたしは戦争シーンには出ないので、見学していたのですが、見ているうちに胸が苦しくなってきました。
いつもは、笑顔で、みんなで手を取り合って練習している仲間なのに、
戦争になると、お互いが”あいつを殺してやる”っていう気持ちになるのかな。
みんなはミュージカルのナンバーにあるように「かけがえのない仲間たち」なのに、仲間ですら傷つけあうのが戦争なのかな。
気がついたら涙がボロボロ出ていて、ふと隣を見ると同じように泣いている人がいました。二日間しか練習をしていないのに、この雰囲気を作れるってすごいな。
わたしは戦争シーンのあと「Rebirth~未来へ繋ぐ鼓動」というシーンに出ます。
戦争シーンで、心の底から「そんなことしないで!」と思った気持ちが生きるといいなと思って練習に挑みました。
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「Rebirth~未来へ繋ぐ鼓動」は、一週間前の石巻合宿でも行われました。
そのときは、歌詞に東日本大震災の風景を重ねていました。
今回の練習では、石巻の日和山から見た光景に加え、直前まで行われていた戦争シーンから感じることもあり、感情がどんどん溢れていくような気がしました。
戦争で全てを喪った場所からのスタート、というRebirthですが、今後、何度も練習を繰り返すごとに、色んな気持ちを最終的に表現につなげたいと思いました。
最後に「名もなき我が祖先よ」というシーンの練習です。
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赤大陸の山本愛(りん)さんと青大陸の内山大地(うっちー)さんの朗読によって、登場する人たちがどんどん感情を作っていきます。
希望に満ちた場面になりそうです。
後半練習がスタートした、22期。
前半場面も楽しいけれど、後半場面は人の様々な感情を揺さぶり、「あなたはどう思うの?」と語りかけてくるシーンが続きます。
ミュージカル練習で芽生えた感情を受け入れながら、楽しんで練習していきたいですね!