「NPOの法人運営って意外と面白い。自分の頑張りが社会に還元されていく。」コモンビート事務局 管理部 前嶋葵【パンゲア図鑑 Vol.3】 | NPO法人コモンビート

「NPOの法人運営って意外と面白い。自分の頑張りが社会に還元されていく。」コモンビート事務局 管理部 前嶋葵【パンゲア図鑑 Vol.3】

こんにちは!NPO法人コモンビートの職員1年目、村山菜々子(なな)です。

このインタビューシリーズでは、私(なな)が、一緒に働く仲間(=パンゲアメンバー)たちに、コモンビートとの出会いや活動への想い、NPOでの仕事について聞いています。ぜひ、私と一緒にコモンビートの裏側を覗いてみてください!

「パンゲア」とは?

コモンビートでは事務局メンバーを「パンゲア」と呼んでいます。各期のプログラムスタッフとは違い、全国の活動や団体運営に長期間携わっているメンバーです。全国で大規模な活動をできるのは、全国各地で活躍している事務局メンバーが「パンゲア大陸」のようにひとつに繋がれているからこそなのです。

今回インタビューするのは、管理部で法人運営のバックオフィスを担当している前嶋葵(あおい)です。あおいちゃんは、2003年にコモンビートの立ち上げから関わり、当時から現在まで21年間関わり続けてきた初期メンバー。そんなあおいちゃんに、これまでの変遷や想いをたっぷり聞いてみました。ぜひ最後までお読みください!

※ コモンビートでは、フラットな関係を大切に、先輩後輩関係なく、敬語は使わずに会話しています。そのライブ感もぜひお楽しみください。
※2025年4月現在のポジション、インタビューによる記事となっています。

船で出会い、ライフステージの変化がありながらも21年間関わり続けてきた。

なな:あおいちゃんの生活と仕事スタイルはどんな感じ?

あおい:ふたりの子どもを育てながら、コモンビートの正社員として管理部で働いています。3年前からひとり親で子育てしているので、時短勤務をしているよ。もともとコーヒーが好きで、その趣味が高じて昨年から、「まえじまコーヒー(@maejimacoffee)」を始めました!

小さな焙煎所で小さく始まったマイクロロースター。エチオピアのフルーティーなコーヒー豆を注文をもらってから焙煎してお届けしています。オンラインショップで販売中〜。

なな:コモンビートとの出会いを教えてください!

あおい:大学を卒業してすぐ(2002年)、世界一周の船旅「ピースボート」に乗りました。その船の中で、英語でミュージカルをつくる企画に参加して出会った作品が、ミュージカル『A COMMON BEAT』。その後、「陸でもミュージカルやりたいよね!」と船から降りた後に陸で公演を行ったんだけど、その時にもキャストとして参加したよ。そして2004年にコモンビートがNPO法人化するタイミングで、キャストやスタッフをするだけでなく、少しずつボランタリーとしてバックオフィス業務に関わり始めました。2008年頃からはパートとして働き、2013年頃から正社員として働いています。

なな:最初に船の上で出会ってから、ボランタリーからパート、正社員と、コモンビートが立ち上がってからずっと関わり続けているんだね!

あおい:うん、他にもいろんな仕事をしたし、ほんの一瞬だけ会社に勤めて営業をしていた時期もあったけど、21年間コモンビートから離れることはほぼなかったね。

なな:その間にあおいちゃんのライフスタイルや仕事はどう変化していったの?

あおい:コロナ前はコモンビートも都内に事務所があって、結婚前は事務所に出勤して遅くまでがっつり働いていたね。土日も自由が利くから練習現場にも行っていたし、表にも裏にも濃く関わっていました。結婚して子どもが生まれてからは、コロナ禍だったこともあって在宅勤務に変わり、今はひとり親ってこともあって時短勤務をさせてもらっています。自分のライフスタイルを配慮してもらえていて、自分の生活と仕事がうまくハマっている。夕方からは、子どもとの時間を過ごしているよ。
公演現場に行くときには子どもを預かってもらっているんだけど、東京で公演を開催する時には子どもも会場に連れてきています。そういえば「パパ仕事行かないで~」って言われたことはないな…(笑) 

NPO法人だから、続けてこれた

なな:ライフスタイルが変わっても、働き方を変えながら長く続けられている理由は何でしょう?

あおい:コモンビートはいろんな地域で活動していたり、関わる人が変わったり、常に変化と成長があるから、その過程に関わり続けたいと思っているんだよね。何かしら面白いことが常にある感じがして。
あとは、非営利の活動だから、というのも大きな理由だと思う。「NPO法人」という活動形態に興味があるんだよね。

なな:具体的にどんな面白さがあるの?

あおい:社会課題の解決や、新しい価値を創出するために活動できるところが面白い。利益を次の活動のために使って、常に社会に還元していくNPOという仕組みが自分には合っていて心地よいと思っています。自分たちの頑張りが社会に還元されて、社会がより良くなっていくんだと感じながら働けるNPO法人のあり方が、自分には合っていると思うんだよね。

なな:長くコモンビートで働く中で、大変だったことや壁にぶつかったことはありましたか?

あおい:コモンビートで仕事をはじめたときからバックオフィスで関わり続けてきたんだけど、正直、自分は事務作業が得意だとは思っていないんだ….。だけど、不思議と「壁にぶつかった」記憶はない。どちらかというと、コモンビートではなくて、企業で働いていたときのほうが、心が折れる経験をしたかな。今では長年の経験から管理業務にも慣れてきたし、自分の生活スタイルとも合った仕事だなと思っていて。自分が表に立つよりも、他の人がプログラムに参加できるように地盤を整える人でありたいなと思っているよ。

なな:こんなに長く関わっていて壁にぶつかったような記憶がないって、びっくり!! ここまでずっと管理部を続けてこれたのはどうして?

あおい:確かに事務作業は得意ではないけれど、法人運営ってやればやるほど奥が深くて……。管理部がしっかりしているからこそ団体が進んでいけるから、その役割を担えていることにやりがいを感じています。
今、法人運営のバックオフィス業務をメインで担当しているのは自分だけなんだけど、全部ひとりでやってるわけじゃなくて、専門家と一緒に仕事をすることも多い。専門家とコモンビートの間を繋ぐ役割でもあるから、いろんなことも知れて面白いよ!

なな:法人運営か…!なるほどね。他にも管理部の面白いところや、長く続けているからこその楽しみはある?

あおい:意外と会計作業が楽しいよ。数字のパズルみたいで、「こことここのお金がぴたっとハマった!」って時は嬉しいし、定款と活動の整合性がとれているか確認して、内容に矛盾がないか探すのも面白い。
普段、土日は家庭の都合があってなかなか現場には行けないけど、たまに行く公演現場がすごく楽しい!公演だからこそ会える、お久しぶりな人もたくさんいるし、「またプログラムに参加してくれたんだ」っていう昔のキャストに会えるのも嬉しいね。もっと続けていれば 、自分が初期に出会ったキャスト仲間の子どもがキャストにもなるんじゃないかって楽しみなんだ !

もっと多様な人や想いと一緒につくっていきたい

なな:最後に、コモンビートへの展望や想いを教えてください!

あおい:コモンビートはこれからもっといろんなことに挑戦していくだろうから、自分もその過程に関わり続けて、刺激をもらい続けたい。まだまだ団体として、整備していきたい部分もあるし、管理部としてその役割を担っていきたいかな。もし、仕事として関わらない未来があっても、コモンビートには関わり続けていきたいと思っています。ミュージカルに興味がある人はもちろん、NPOの法人運営や、団体そのものに興味がある人、社会をより良くする組織のコアに関わりたいという人がいてくれたら嬉しいな。正社員だけじゃなくてもいろいろな関わりしろがあるので、ぜひ「パンゲア」に興味を持ってもらいたい。

そしてコモンビートが目指すビジョンのためにも、パンゲアに、多様な人や想いが加わっていくといいなと思います。あと個人的な想いだけど、管理部に携わってくれる人が増えたらいいなぁ。管理部は、子育て世代や時短勤務の方にもオススメできる場所なので。メンバー募集中です!


団体設立当初からコモンビートに関わっているあおいちゃん。歴史を知ることができ、私自身も、あおいちゃんの新たな一面をたくさん聞くことができました。

アフロがトレードマークのあおいちゃん。コモンビートで働くと決めてからアフロヘアーにしたそうで!「気づけばずっとアフロだったから、これがきっと自分のこだわりのひとつだと思う。髪型がきっかけで覚えてくれたり、話しかけてくれるのは嬉しいです。公演現場でアフロを見かけたら、ぜひ話しかけてください!」とのこと!

次回の「パンゲア図鑑」もお楽しみに!