?私の武術の先生が、弟子たちに本を紹介した。先生はよく本を紹介する。大抵は、知り合いが書いた本で「販売の協力」も兼ねての紹介だ。
でも今回の本は違った。弟子の一人が先生にプレゼントした本を読んで、いたく感動しての紹介だった。作者は無名、もちろん知り合いでもない。でもいつになく熱弁で感動を語った。弟子たちは先生のその熱弁を聞いて、みんなその本を買った。
感動で動くチカラは大きい。打算なしで熱く行動に出る。
その本の名前は、
永遠のゼロ
百田尚樹著 太田出版
一言でいうと、第二次世界大戦時の特攻隊をテーマにした小説。主人公は、いまどきのフリーターの若者。彼が同じ年頃で特攻に行ったおじいちゃんの過去を探るストーリー。壮絶な描写で、悲しく苦しい。でも美しく、心温まる。涙も止まらないが、不思議とチカラも沸いてくる。
現在、どこの書店でも売り切れになっているらしい。あの本が色々な人に読まれていると、なんだかうれしい。みんなに勧めたい一冊である。