キャストインタビュー11 スピリット 黒田にな(になっぺ)さん | NPO法人コモンビート
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キャストインタビュー11 スピリット 黒田にな(になっぺ)さん

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こんにちは!またもや青大陸の中村美智留(ちるちるみちる)です。
今回はなんとなんとなんと!!!
このミュージカルの中心人物、みんなの心に息づくスピリット役を務める黒田にな(になっぺ)さんにインタビューをしてみました。
物語の中ではとても特殊な存在である彼女、正直これまで「話してみたい!」「仲良くなりたい!」という気持ちは強かったものの、
なかなか迂闊には近付けないような壁を勝手に感じてしまっていました。


でも、この15期の100日間もあと20日程度で終わってしまいます。
「このままじゃいけない!」という焦りにも似た思いからインタビューを突如申し込んでみたところ
快く引き受けてくださいました。
コモンビートのミュージカルに対して、スピリットという役柄に対して、になさんはどのように感じているのでしょうか?
このミュージカルをより深く理解するためにも、になさんの人柄の魅力も含め、余すところなくお伝えできればと思います。
Q.キャスト名簿には『アメリカ合衆国カリフォルニア州出身』とありますが、本当ですか?
A.はい、去年日本に来たばかりです。おばあちゃんの家は鹿児島にありますが、東京に来たのは初めてです。
今は大学3年生で交換留学生として1年間日本に来ています。日本語や日本文化、伝統芸能などを勉強しに来ました。
公演終了後、9月には帰国してアメリカで大学4年生になります。
Q.コモンビートのミュージカルはどのようにして知ったのですか?
A.今は留学生寮に住んでいるんですが、同寮の日本人が5期に出演していました。
私自身は過去の公演を見たことはないのですが、体験会を紹介されて、面白そうなので参加してみました。
Q.スピリットという役柄に選ばれたことについて、どのように感じていますか?
A.重要な役を貰ったことに対して、今でも緊張しています。
みんなの期待に応えられるか、いいスピリットになれるかどうかを気にしています。
キャストカルテには「なんでもいいです」とだけ記入していたため、まさかスピリットに選ばれることになるとは想像していませんでした。
練習はいつも楽しいですが、スピリットの定位置となる丸台(舞台中央後方に置かれた台)は小さいので、少し怖いです。
Q.もしもスピリットに選ばれていなかったら、出たかったシーンはありますか?
A.緑テーマ(緑大陸のテーマソング)を踊りたかったです。
Q.どんなシーンが好きですか?
一番好きなのは『さあ奏でよう』のシーンです。戦争から未来への繋ぎ目となる場面ですし、その場の雰囲気を転換する曲が好きです。
その直後の『Re-birth』も好きですね。私は舞台上で倒れていて音楽だけが聴こえてくるのですが、それがとても心に響いてくるのです。
あともちろん緑テーマは大好きです。バレエとタップダンスを3年間、サルサを1年間習っていました。
ダンスが大好きなので、たくさん踊れると嬉しいですね。
Q.コモンビートのミュージカルはアメリカ発祥とのことですが、そのことについて何か思うことはありますか?
A.アメリカに居た間は、Up with people(コモンビートの前身となったアメリカのNGO)のこともコモンビートのことも何も知らずにいました。
英語と日本語の歌詞の翻訳はとても上手くいっていると思います。
私は日本語の歌詞から慣れてしまったので、英語バージョンを聴いて「何これ?」と思うこともありますね。
Q.ホームシックにかかることはありますか?
A.父はアメリカ人ですが、母は日本人なので、日本の文化や食べ物には昔から親しんでいました。
梅干や梅味の食べ物が大好きなんですよ。カリフォルニアの安くて美味しい多国籍料理が懐かしくなることはありますけど…。
アメリカに居た時は「自分は日本人なんだ」と意識することが多かったですが、日本に来てからは「自分はアメリカ人なんだな」と思うことが多いです。
カリフォルニアの家に残して来た2匹の猫のことは今でも気がかりです。
Q.日本人としての意識、アメリカ人としての意識、とはどういったことでしょうか?
A.日本人とアメリカ人、両方の血が流れていることから、自分はコモンビートの結果として生まれてきた子なんだな、と思います。
戦争は強く印象的な出来事でしたし、過去を無かったことには出来ません。悪いことですし、今でも世界のどこかで争っている人たちはいます。
でもそういった時代を経てきたからこそ、戦後に生まれて来たのが私たちの世代であり、両方の血が混じった私は平和の象徴であると思っています。
コモンビートは私の生まれ育ちや心に近い作品である分、平和のメッセージや分かり合うこと、心を開いていくことの重要性を伝えていきたいと思っています。
Q.自分の10年後は、どんな生活をしていると思いますか?
A.大学を卒業してから何をしていくかでまだ迷っています。歌やダンスを職業にするのは難しいですし…。
いろんなことに興味があるので、やってみたいことはたくさんあります。
昼間はカフェ、夜はライブバーを経営して、たまに自分も演奏をする、なんて生活をしてみたいですね。
穏やかに暮らしていきたいです。
Q.好きな言葉があれば教えてください。
A.”There are only two ways to live your life. One is as though nothing is a miracle. The other is as though everything is a miracle.” – Albert Einstein
” (By Albert Einstien)
(訳:人生には2通りの生き方だけがある。1つは奇跡なんて起こりえないという考え方で、もう1つは全ては奇跡であるという考え方だ -アルバート・アインシュタイン-)
私は生きている限り毎日が奇跡だと思って生活したいです。
Q.になさんの所属する緑大陸の様子はいかがですか?
A.言葉にできないですねー。練習の度に笑いがたくさん起こって、本当に楽しいです。
あまり自分から話しかけることは少ないのですが、そこにみんなと居られるだけで幸せです。
個人が面白い人たちばっかりです。
Q.15期全体ではいかがでしょうか?
A.こんな日本人見たことないです。出会えて良かった。絶対に忘れません!!!
Q.ゲストキャスト(観客)の皆さんに向けてのメッセージをお願いします。
何か足りない、人生つまらない、なんて感じている人たちに、ぜひコモンビートのミュージカルを観て頂きたいです。
「こんなに面白いことあるよ!」っていうのを伝えていきたいと思っています。
になっぺ、本当にありがとうございました!!!
実は私は今回のインタビューを口実に、個人的に仲良くなりたいなーと思っていたになっぺに声を掛けられてとても嬉しかったんです。
私の好きな言葉の一つに「人が2人いればその間には必ず異文化がある」というものがあります。
アメリカから来たばかりで、戸惑うことや分からないこともたくさんあるだろう中で、明るく笑い続けるになっぺ。
自分から積極的に発言することは少なくても、訊くと想像もつかないような面白い答えを返してくれます。
このまんまになっぺにインタビューすることなく100日を終えてしまっていたらと思うと…恐ろしいです。
になが平和の象徴としてスピリットに選ばれたことや日頃どんなことを感じているのかを知れて、本当にこのインタビューを行えて良かったです。
次のインタビューは誰になるのでしょうか…?どうぞお楽しみに☆