Vプロジェクト阿智村公演報告 | NPO法人コモンビート
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Vプロジェクト阿智村公演報告

mini_achi-V (6).jpgこんにちは。先日長野県阿智村で開催されたミュージカル「NACATOPIA」公演について企画スタッフの北原太志郎(だいしろー)が報告します。


コモンビートの5周年合宿で内部向け企画として上演したオリジナルミュージカル「NACATOPIA」。
私たちはそれから2ヵ月後の7月12日に長野県阿智村で公演をしてきました。
これは、このミュージカルの練習合宿を長野県阿智村で行ったことがきっかけで、阿智村でもぜひ公演してほしいという村の方からの熱い要望に、ミュージカルメンバーのやる気が重なって実現にこぎつけたものです。
今回の公演のすごいところは、私たちと直接会ったこともない多くの村民の方々が、実現に向けて熱く動いてくださったことです。
公演開催が決定してからの約1ヶ月間、阿智村の方々は有志で「ミュージカル”NACATOPIA”をよぶ会」という実行委員会を立ち上げ、広報・集客をはじめ、公演の実現に向けて諸準備に取り組んでくださいました。
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1ヶ月間という短い期間の中、57名もの実行委員の方々が、遠く離れた場所でこの機会のために尽力して下さっている。彼らの熱い気持ちと、私たちへの期待の大きさをひしひしと感じました。
どれほどのお客様がいらっしゃるのか、どんな雰囲気になるのかまったくわからないまま、7月12日、54名のメンバーはバスで阿智村に向かったのでした。
実は1週間前までの集客人数は150人で、実行委員の方は「本当に申し訳ない、最低でも250人、できれば300人を目指します。」と言って下さっていて、本番2日前の段階で250人、そして最後は実行委員1人につき2枚販売しようと意気込み、当日いらっしゃったお客様はなんと約350人。見事に満席でした。
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そして本番。
私たちと会ったこともない方々が、観たこともない舞台を楽しみに今日ここに集まってくださっている。村民の方々の熱い気持ちが私たちの情熱に火を付けてくれました。これまでにないほどの感謝の気持ち、伝えたい気持ちが湧き上がり、すべてのシーンの演技・ダンス・歌にパワー全開で望みました。すべてを出し切りました。
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オープニングからがっちりお客さんの心を掴んだのを感じました。
そして、緞帳が閉まってもなかなか鳴り止まない拍手。お客様の笑顔、笑顔、笑顔・・・。
大成功を確信した瞬間でした。
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「NACATOPIA」の上演後は第2部として、お客様と一緒にミュージカルナンバーを歌ってみよう、というチャレンジ企画を行いました。
まずは公演の感想をお客様数人に聞いたのですが、最後に手を上げたのが阿智村の村長さんでした(どおりで喋った後の周りの拍手が凄かったわけです)。私たちの情熱、エネルギーにいたく感動してくださっていました。
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「果たして村の方々は一緒に歌ってくれるのか…」こんな心配は無用でした。
みなさん会場に響き渡るほどの声で楽しそうに歌ってくれました。
メンバーの朴成宇(うーちゃん)さん作詞作曲のオープニング曲、『当たり前の幸せ』を、アルト・ソプラノに分けて練習し、皆でハーモニーを奏で、振り付けまで練習。
「私たちと一緒に舞台に立ちたい人はステージへ」との呼びかけになんと老若男女100名ほどがステージへ。
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村民がキャストとともにオープニングシーンを創るドラマチックな光景が出現しました。子供たちの楽しそうな顔、それを見守る親御さんたちの温かいまなざし。
感動的でとても幸せなひとときでした。
最後にコモンビートから第12期東京公演の宣伝をし、実行委員長のあいさつでこの日が締めくくられました。
そして、片付けが終了した後、最後に実行委員会の方々とのお疲れ様のあいさつの時間。
なんと、キャスト一人一人に書かれた手書きの手紙、そして「NACATOPIA」のロゴラベルの付いた美味しい清水をいただき、最後まで感動しっぱなしでした。
こうして、溢れるほどの想いを胸に、私たちはバスに乗り込み阿智村を後にしたのでした。
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今回の公演では新しい挑戦がたくさんありました。
地方で公演をやるということ、「A COMMON BEAT」ではない作品をやるということ、お客様がコモンビートのことを全く知らないということ、客層が子供とお年寄りが多いということ。
「客席は埋まるのだろうか」「公演はうまくいくだろうか」
緊張と不安は直前まで止むことはありませんでした。でも、それは新しい挑戦に対する期待と楽しみの大きさの証。
そして、最後まで心の支えになっていたのは、私たちを待っている村民の方々がいらっしゃるということでした。
まさにキャスト、村の実行委員の方々、観に来てくださった村民の方々、三者の想いが重なり実現した一日でした。
この成功体験と感動を忘れずに、次のチャレンジに挑んでいきたいです。
応援してくださった皆さま、関わってくださった皆さま、本当にありがとうございました。
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最後に、公演アンケートからミュージカルの感想をいくつか紹介します。
・阿智村ではなかなかこんな機会に出逢えなかったので今日は本当に嬉しかったです。大きなパワーを頂いた今は、明日から一日一日を大切に生きていきたいと思います。(60代・女)
・すごいパワーで元気をもらいました。感動感動、今日来て良かった。(60代・女)
・とても感動しました。劇団四季にもおとらない内容でした。迫力満点!!
・大道具なしでこれほどまで世界観のある舞台に完成されていて、内容だけでなく演出力にも感動しました(30代・女)
・人の孔をもって命の尊さを知る、ことを学んだ。スタッフ、メンバーの迫力を感じる。汗が出るほど心に残った。是非来村を。感動をふたたび。(50代・男)
・先の暗い今の社会を前向きな凄い根性を目の当たりに見せてもらって、勇気と感動を与えてもらった85歳の女性です。若い人のパワーをもらってがんばります。(80代以上・女)
・ワクワク、ドキドキを久しぶりに感じた感情を、自分でビックリしました。(50代・女)
・力強い演技で楽しかった。パワーをいただきました。遠い山の中へ来ていただきありがとうございました。またおいでなんしょ。(50代・女)
・初めてのミュージカルでした。来て良かった。ステージでやっているのに、体の中にぐんぐん入ってきて熱いものがこみ上げてきました。自己アピールの大切さを感じました。楽しむことの大事さを知りました。(50代・女)
・外のタバコ場所でおじさん達が、「若かったら、自分もやってみたい」「初めてミュージカルを観た」という話で盛り上がっていました。社会を活気づけるってこういうところからなのかもしれないですね!!(20代・男)
・身に気をつけてがんばって、また阿智村へ来てください、せひ。私は66歳です。家に帰ってお父さんにお話して仲良く暮らして行きます。野良仕事をしていたんですが、仕事を止めてとんで来ました。ありがとう、ありがとう。(60代・女)
・力強い踊りと歌、心から元気になり明日の活力となりました。本当に心から今日見せていただきありがとうございました。(70代・女)
・若さあふれる躍動的なミュージカルで感動しました。客席を一体化させるエネルギーを感じました。(60代・男)
・自分の中からあふれ出す、生きる力というものをすごく実感できる舞台だったと思います。やればできるという気持ちにさせてもらえました。(30代・女)
・見る前はめんどくさいと思ってたけど、見てから私もやりたいと思った。とってもたのしくて、たのしそうだった。(10代・女)
・単純でベタな内容を、演出を工夫していて素晴らしい。一人一人が生き生きとしていて、それが空回りすることなく伝わってきて感動しました。僕も勇気をもらいました。今、単純でシンプルなメッセージが大切だと改めて思いました。(20代・男)