vol.020 露木眞一 様 | NPO法人コモンビート
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vol.020 露木眞一 様

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コモンビート10周年、まずはおめでとうございます。

と、書き出してはみたけれど、ちょっと違うかな?理事のみんなや、参加してるみんなとは違うけれど、僕も一緒に作っているつもりだから。それこそNPO立ち上げ前の「0期」から関わらせて貰っている自分としては、「よくぞここまで」という気持ちの方が強いかもしれない。

10年前、舞台監督の中さんから、舞台のことを何一つ知らなかったメンバーが集まって、キャスト100人のミュージカルやるという話を聞いた時、プロとして舞台に関わっている身としては「こりゃぁ、えらいことだぞ。」とまず思った。

初めての「北とぴあ」での仕込の日、手伝いに来てくれたキャストがテンション高すぎて、中さんも僕も何度も声を張り上げることになった。実際、3期ぐらいまでは本番前に中さんの声が涸れてたよなぁ・・・

実際ミュージカルに出てくれたみんなは1度は聞いていると思うけど、舞台は危険なんです。日常生活では有り得ない場所からモノが降りてきたり、穴が開いていたりする。だから僕はプロの照明屋としてコモンビートに関わると決めた時から決めていることがある。

その環境で出来る限り綺麗な舞台にするのは大前提として、まず事故を起こさない。
仕込、バラシではブラピ、キャストやサポートメンバーという「素人」が舞台で作業をする。そこでテンションが高いのはまぁ良いが、浮ついてると怪我をする。だから今でも、公演の時にしか居ないテクニカルスタッフではあるけれど叱らせて貰う。仕込のバタバタの中、いきなり怒鳴られた人も多いはず。ゴメンね、だけど解って下さい。

せっかくの晴れ舞台、キャストは弾けて欲しい。でも怪我をしないように、事故が起きないように、何処かに冷静な部分を残して欲しいんです。1度でも公演で事故が起きれば「次」は出来なくなるかもしれない。

10周年、今まで出てきたキャストの努力の成果です。
だから、「よくぞここまで、、、」やはりこの気持ちが一番強いかな。

最近は他に言うことが多くて言えないみたいだけど、テーマソング中の挨拶で言っていた「大人が変われば子どもも、社会も変わる」このフレーズが好きです。自分本位、利益追求型の社会からもっと、助け合いや思いやりを持った社会になって欲しい。コモビのプログラムは「一人では出来ないけどみんなでなら出来る」ってコトを教えてくれる。

そういう大人が増えれば社会はいずれ変わると信じたい。

自分や仲間が楽しければいい、自分が良ければいい、そんな風潮は間違っている。繋がりの中でみんな生きているんだってことをみんなで伝えていって欲しいと思っています。

ミュージカル以外にも活動を広げていってるコモンビートなら出来ると思う。優しさや思いやり、そんな当たり前のことを当たり前に出来る人たちがいる社会。そういうことを広めていく団体でいて欲しいと思うし、手伝い続けたいと思います。
10年間ありがとう、これからもよろしく!

株式会社ニイ イチ ゴ/株式会社フォルテシモコミュニケーションズ
露木眞一

<コモンビートとの関係>
コモンビートのミュージカル公演の照明を10年前から担当してくださっています。右も左もわからぬ私たちを安全にステージにあげ、そして光でお化粧をしてくださる欠かせない存在です。「一緒につくっている」という言葉をいただいたとおり、いろいろなリクエストにお答えいただき公演を底の底から支えていただいています。これからも同じ志をもって、ステージを生み出していければと思います。

株式会社ニイ イチ ゴ / 株式会社フォルテシモコミュニケーションズ
http://www.215group.com/