逆境を力に | NPO法人コモンビート
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逆境を力に

22nd_120908_title.JPGこんにちは!
青大陸の芝琢也(たくや)です。
いよいよ練習も後半に差し掛かった9月8日(土)の練習の様子をお伝えします!


前回の琵琶湖合宿を大成功で終えて迎えたこの日の練習ですが、キャストの中にはちょっとした懸念が…
まずは施設。
いつもほとんどは空調完備の施設にて、快適に(とはいえそれでも汗だくで…)練習させてもらっているんですが、今回利用させていただく施設には体育館に空調がありません。
しかも、近隣の住民の方々に騒音で迷惑をかけないよう、窓を閉めきっての練習です。
そしてこの日の練習では、いつも我々を引っ張ってくれているキャプテンこと田井淳美(あっちゃん)さんが不在なのです。
9月も中旬にさしかかろうとはしておりますが、まだまだうだるような暑さは続きます。
熱中症などといった肉体面の懸念ももちろんですが、暑さでだらけてしまわないよう、ましてや、キャプテン不在の中でも、集中して取り組めるよう、十分に注意しなくてはいけません。
とはいうものの、残念ながら、私達がそのことを自覚するには若干の時間が必要でした。
朝の最初の集合、あらかじめ時間は伝えられているというのに、すでに体育館の中には入っていても、時間を過ぎてから集まってくるキャストもちらほら…
とてもけじめと規律のある一日の練習を始めようというムードではないようです。
これではいけない…
キャスト同士で、お互いを注意する姿も見受けられました。
もう本番まで一ヶ月を切ってしまったのです。
ひとつひとつの練習を大事にしていかなくてはいけません。
施設に空調がある、私達を引っ張ってくれているキャプテンがいる…
その全ては、特別なことであって当たり前のことではないのです。
今日の環境は、その事実に改めて感謝するいい機会であり、そしてこの逆境を力に自分自身を鍛えるチャンスです。
少々暑いくらいでへこたれているようでは、とてもじゃないですが数千人のお客様の前で有料公演をする資格なんて無いでしょう。
キャプテン不在の時に自分たちだけで何も出来ないようでは、プログラム終了後、私達が掲げる「かっこいい大人」になれたといえるでしょうか。
全てに今、感謝して、本日の練習に臨みます。
午前中は、まずは韓朱仙(チュソン)さんの指導のもと、大陸ダンスの徹底強化が行われました。
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「出来栄えが微妙だったらお昼ごはん抜きだから」
チュソンのこの冗談なのか本気なのかわからない発言により、キャストも本気マックスモード。
練習が進むにつれ後半シーンが導入され、次第に公式練習ではカットされがちな大陸ダンス。
今でも自主練の花形は大陸ダンスだと思いますが、そうしてある種、自己流で磨き上げてきた大陸ダンスを、改めてチュソンの指導のもと完成へと近づけさせます。
チュソンの前で久しぶりにお披露目する大陸ダンスは、もちろん成長しているのですが、だからこそ、クセや自己流の部分も垣間見られます。この時間はそうした悪さ退治を徹底的に行いました。
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暑い中ではありましたが、集中力を取り戻したキャストが本気で取り組んだことにより、無事、チュソンからも合格の判を頂き、おいしいご飯へとありつくことが出来ました。
そして迎えた午後、いよいよ、”止め止め通し”です。
これは基本的には全シーンを通す通し稽古なのですが、通常の通し稽古と異なるのは、演出上気になる点があれば、随所随所で、シーンを中断し、指導・修正しながら行う通しのことです。
もちろん、途中でカットが入る前提とはいえ、集中力を絶やすわけには行きません。
午前中に教わったばかりのダンスのポイントなども意識しながら、気持ちの上では「止まらない前提」にて突っ走ります。
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総評としては、残念ながら午前中に学んだことが全て活かされていた…とはいえなかったそうですが、それで悲観している暇はありません。
おそらく今はまだ体が覚えきれていないだけなのでしょう。
だとすれば、今後、特別な意識を必要としなくても、身にしみて体に定着するまで踊りこめばいいのですから!
最後に、この日の練習ではGカードが配布されました。
これは、ご来場いただいたお客様にお配りするパンフレットの最初のページに飾られる、私達一人ひとりが心をこめて作った手書きのメッセージカードです。
いわば、これは私達とお客様との最初のコンタクト…
本番までもう日がない私達が、今のありのままの気持ちを書き綴り、これからご覧いただくミュージカルが素晴らしいものであることを保証する、ひとつの契約書です。
このGカードが登場したらいよいよ練習ももう佳境!
自分自身に、仲間に、そしてお客様に、改めて気持ちを伝え、感謝を示し、残りの練習を精一杯頑張ることを、一枚一枚のGカードへとしっかりと念じた100人でした。